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神戸に関連する/しない新聞記事をスクラップ。神戸の鉄ちゃんのブログは分離しました。人名は全て敬称略が原則。

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洋菓子の老舗フーケが自己破産申請へ 事業停止 <神戸新聞 2014/11/04 10:35>を編集

 生チョコレートのケーキや焼き菓子で知られ、神戸市内を中心に「西洋菓子処フーケ」などを展開する老舗の洋菓子製造販売フーケ(神戸市須磨区)が事業を停止し、自己破産申請の準備に入ったことが2014/11/04、分かった。代理人の弁護士が明らかにした。負債総額は5~6億円。年内にも神戸地裁に申請する見通し。

 フーケは1970年に創業。ホームページによると、神戸市と明石市に6店舗を構えていた。
 代理人や信用調査会社の帝国データバンク神戸支店によると、1995年の阪神淡路大震災で一部店舗が閉鎖に追い込まれたものの、1997年ごろから百貨店などへ積極的に出店。2001年のピーク時には関西を中心に約20店舗を構えた。
 競争激化を受けた差別化の一環で、2006年に三宮の旗艦店舗を改装し、高級路線の新ブランドを立ち上げた。しかし、震災に伴う借入金の返済が経営を圧迫。廃棄ロスが少ない焼き菓子の製造やインターネット販売などに活路を見いだそうとしたが、売上高の減少などで2013/08月期に赤字に転落した。2014/10/31に全店の営業を停止し、45人の従業員を解雇した。

 社長の上野庄一郎は兵庫県洋菓子協会の副会長も務め、「神戸マイスター」の認定や、兵庫県の労働・技能功労者表彰などを受けている。

 神戸市中央区の諏訪山本店には「残念ながらこれ以上の営業ができなくなってしまいました」と事業停止を知らせる紙が張られた。





「明日から出社しなくていい」突然の倒産で大混乱 <産経デジタル 2014.12.16 16:06>を編集

神戸老舗洋菓子店、突然の倒産
 神戸を代表する洋菓子店として、40年以上にわたって親しまれてきた「西洋菓子処フーケ」の運営会社が2014/10月末に事業を停止、自己破産申請の準備に入った。突然の倒産劇に顧客、取引先、従業員らは大混乱に陥ったが、経営者は公の場で一切の説明をしないまま。本社事務所では一時、納入業者ら債権者からの電話が鳴りやまず、本店は今も労働組合が占拠し、団体交渉を求める張り紙が掲げられる事態に。若い女性客らでにぎわったおしゃれなイメージは一転、仁義なき戦いの場と化した。国内有数の洋菓子の本場とされる神戸の名物菓子が店頭から消えた背景に何があったのか。(三宅令)

◆無情の解雇宣告

「大変残念なことですが、本日をもって倒産しました」

 2014/10/30、神戸市須磨区小寺町の「洋菓子製造販売フーケ」本社事務所に無情の解雇宣告が響き渡った。本社に呼ばれた約40人の従業員は、社長付顧問の言葉に耳を疑った。顧問は動揺する従業員に追い打ちを掛けるように「明日から出社しなくていい」と告げたという。この場にいた従業員の男性は当時の様子について、「最初は何があったのか、理解できなかった。気付けば、代理人弁護士名で『持ち出さないでください』と書かれた紙が会社の備品に次々と張られていった」と振り返る。

 翌2014/10/31、フーケの洋菓子を販売していた百貨店「そごう神戸店」(神戸市中央区)に、事業停止を知らせるファクスが届いた。「まさか…」。最初は半信半疑だったそごう神戸店の担当者も商品が納入されないことで事態を悟った。「フーケの商品は店の入口近くの売場に置いてあって、お客さまの目につきやすい。空きをつくるわけにはいかないので、急いで別の店舗の商品で穴を埋めた」
 この日、神戸市内の店々にも事業停止を知らせる文書が張られた。いつものように訪れた人が異変に驚き、さびしそうに店を後にする姿がみられた。

◆震災後、攻めの経営に

 フーケは1970年、上野庄一郎が神戸市で「シャンゼリゼの味」として創業。長年、運営会社の社長を務めている。
 しっとりとしたスポンジと新鮮な生クリームを使ったケーキが好評を博し、次第に知名度も浸透。神戸市内に5店舗を構えていた1995年、阪神淡路大震災で4店舗が被災したが、逆境をはね返すように積極的に攻めの経営を展開した。
 1998年代中ごろのピーク時には兵庫・大阪など関西圏を中心に約20店舗を構え、2003年8月期には売上高16億円以上を計上。神戸・三宮の旗艦店を改装してカフェを併設した店もオープンさせた。
 ケーキのほかにシューラスク、生キャラメル、チョコレート、プリンも大ヒット。神戸市の男性(44)は「プレゼントでフーケの商品をもらうとうれしかった。神戸の代表的な洋菓子店だった」と語る。

 順風満帆にみえたフーケ。しかし、フーケの代理人や帝国データバンク神戸支店によると、事業拡大に伴う借入金の返済が経営を圧迫し、同業者間の競合激化などで近年の業績は下降線をたどっていたという。
 経営方針を見直し、廃棄ロスが少ない焼き菓子に力を入れたが、売上は回復しなかった。インターネット販売への参入も経営改善には結びつかず、2013年8月期に赤字に転落した。資金繰りが悪化し、2014年6月には月200万円の家賃が負担になり、三宮のカフェを閉じた。
 2014/8には、社員に対し給与の一部不払いが発生。次第に社内の雰囲気も重苦しいものになっていった。

◆労働組合vs会社

 2014/11中旬、記者が本社事務所と隣接する工場を訪ねると、給与・退職金の支払いやパート従業員の失業給付を求める労働組合に所属する従業員らが建物一帯を占拠していた。
 電気を落とした薄暗い作業場。冷蔵庫の中のケーキからすえたにおいが漂い、使われないままの紙皿や袋が放置されている。事務所の机の上には書類が山積みとなり、電話がひっきりなしに鳴り響いていた。
 従業員の男性(57)は「電話をかけてくるのは債権者ばかり。『冷蔵庫を返せ』『自動販売機のリース契約はどうなるんだ』とか…」と話した。
 フーケの代理人弁護士は取材に対し、「退職金は数年前に社内規定でなくなっているから支払う必要はなく、給与もすべて支払った。雇用保険に入っていないパート従業員には失業給付は出ない」と説明する。
 ただ、ここまでもめる事態に陥ったのは「想定外」だった。会社から相談されたのは事業停止の直前だったといい、「会社側が早く相談してくれていたら、もっとうまく整理できたのだが…」と困惑の表情で語る。

 負債総額は約6億円に上る見通し。今後、債務を整理し、神戸地裁に破産手続開始を申し立てる方針だが、早くても2014年末か2015年1月ごろになるという。

◆「せめて社長の手で引導を…」

 神戸市中央区山本通4にある本店は今、電気が通らなくなった本社事務所と工場から移動してきた労働組合の従業員らが占拠中だ。店の扉や窓には「上野社長は団体交渉に応じなさい!!」と記された横断幕などが張られ、物々しい雰囲気に包まれている。
 従業員の男性(55)は「悔しいのは社長が何も言わずにいなくなったこと。みんな家族みたいに働いていた。せめて最後は社長の手で引導を渡してほしかった」と声を震わせる。
 オーナーパティシエとして店を牽引し、兵庫県洋菓子協会の副会長も務めた上野。フーケのホームページには今も「地域に愛される店作り」というポリシーとともに笑みを浮かべる上野の写真が掲載されたままで、事業停止についての説明は一切ない。
 公の場に姿を見せない上野の目に、現在の惨状はどのように映っているのだろうか。
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