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浜名湖三ケ日青年の家ボート転覆死亡事故:豊橋市教委が再発防止策 <asahi.com 2010/11/25>を添削
●豊橋市議「内容浅い」/遺族「議論できない」
【少ない情報 不満の声】
浜名湖で2010/06/18、自然体験学習中の豊橋市立章南中学校1年生の女子生徒が亡くなったボート転覆事故で、豊橋市教育委員会は2010/11/24、豊橋市議会の福祉教育委員会に再発防止策を文書で出した。静岡県教委が示した報告書に比べ、情報量が少ないことから、豊橋市議からは「静岡県に比べて、格段の差がある」と不満の声が上がった。亡くなった西野花菜(当時12)の父で、委員会を傍聴していた西野友章(51)は「再発防止の議論ができる段階にない」と批判した。
豊橋市教委が提出したのは、A4判で計28ページ。表題を「豊橋市立章南中学校カッターボート転覆事故を教訓とした校外学習(行事)の安全管理体制の整備に向けて」とし、大部分を豊橋市教委が所管する施設でのマニュアルが占めた。今回のボート事故に触れた部分は8ページにとどまった。
事故について、豊橋市教委は「状況把握に時間がかかり、最終的な安否確認・人員確認が遅れることになった」と記述。「今後配慮すべき事項」として「児童生徒の安否確認・人員確認を最優先に行う」とした。事故が起こった場合に備えて、安否確認の方法や確認結果の報告の態勢については、校外学習の実施計画案にあらかじめ盛り込み、引率者や児童生徒に周知するように求めた。
豊橋市教委が示した文書に対し、豊橋市議の鈴木義則は、静岡県教委がまとめたA4で38ページの詳細な事故調査報告書に比べて、質量とも少ないと指摘。「今回の事故に対する重大性の認識の違いと受け止められかねない」と批判した。
豊橋市議の寺本泰之は、別の市内の中学校でも曳航された事案があることや、注意報が発令されても訓練実施が少なくとも9回あったことなどを独自の調査結果として示し、「(豊橋市教委が)調べた内容が浅い。原因を明らかにせず、きちんとした再発防止ができるのか」と述べた。
委員会終了後、西野友章は「教育現場の危機管理は、情けないくらい意識が希薄なのが分かった」と述べた。訓練を主催した静岡県立三ケ日青年の家(浜松市)の運営が、2010/04から小学館集英社プロダクションに委託されているのに、学校側が昨年とほぼ同じ下見をしただけだったことなどに触れ、「計画段階でなぜ、三ケ日青年の家を採用したか。なぜ誰も転覆を想定しなかったか。私には見えなかった。深く掘り下げて調査しないと真因には届かない」と話した。
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浜名湖三ケ日青年の家ボート転覆死亡事故:「危機管理が不十分」静岡県教委が報告 <asahi.com 2010/10/01>を添削
浜名湖で2010/06/18、静岡県立三ケ日青年の家が主催する水上訓練中にボートが転覆し、中学生が死亡した事故について、静岡県教育委員会は調査報告書をまとめ、2010/09/30に開かれた静岡県議会文教警察委員会に提出した。
気象データに基づく出港判断基準がなかったことなどを挙げ、「危機管理体制が不十分だった」と指摘した。一方、国土交通省の運輸安全委員会が調査中であることを理由に、事故原因や責任の所在については言及しなかった。
事故は2010/06/18午後に発生。愛知県豊橋市立章南中学校の1年生18人と教諭2人が乗った手こぎボートが、モーターボートに曳航される途中に転覆し、女子生徒1人が死亡した。三ケ日青年の家の運営は、2010/04に静岡県から指定管理者の小学館集英社プロダクション(東京)に移ったばかりだった。
静岡県教委は今回の調査報告書で、風速や風向きの図や写真を用いて、ボート転覆までの流れや救助態勢を時系列で詳細に検証した。
事故当時、現場付近には大雨と強風の注意報が出されていたが、三ケ日青年の家には、出港するかどうかについて気象データに基づく判断基準はなく、注意報発表時の取り決めもなかった。所員の申し合わせの中では、平均風速が10m以上ならば中止、8m以上10m未満ならば所長の判断となっていた。出港時は風速4m未満だったという。
雨は断続的に強く降っていたが、三ケ日青年の家側は波の高さなどを確認し、過去の経験から「中止はない」と判断。責任者同士の協議も行わずに訓練の実施を決め、学校関係者に注意報の発表も伝えていなかった。
■緊急時手順や乗船名簿なく
手こぎボートは、三ケ日青年の家の所長がモーターボートで曳航している途中に転覆したが、三ケ日青年の家は曳航訓練を実施したことがなく、所員らは曳航時のスピードやかじ取りに関する知識、技術が不十分だった。緊急事態に対応したマニュアルもなく、現場に駆けつけた所員も「何にどのように対応したらよいのか、わからずにいた」と指摘した。
また、三ケ日青年の家は宿泊者名簿は持っていたが、乗船者名簿は学校側に求めていなかった。救助の際、現場は生徒らの安否確認に手間取り、指揮本部では一時「全員無事」との誤った情報も流れた。死亡した女子生徒がボートの内側から見つかったのは、転覆から2時間以上経った後だった。
静岡県から小学館集英社プロダクションへの業務引き継ぎも日常の施設運営が優先され、危機管理や緊急対応は不十分だったとした。
■訓練時は常に監視艇配置へ
静岡県教委は調査結果をもとに、訓練時の天候判断や事故発生時の対応について改善策をまとめた。
荒天の場合には、利用団体と三ケ日青年の家双方の責任者が協議して実施するかどうかを決めることにした。訓練を実施する場合には、すべてのボートに所員を乗せるとともに、気象状況などを監視しながら、救助に備える監視艇を常時配置。乗船員名簿は、ボートに乗る所員、利用団体側の引率者、三ケ日青年の家で共有するよう改めた。
曳航の方法については、複数存在するため、すべての方法で安全に曳航できるよう個々に検証する。
事故後、活動休止中の三ケ日青年の家は2010/11以降、ハイキングやサイクリングなどの陸上プログラムの他、カニ釣りや水辺遊びなどを再開。高体連が主催するボート競技などの海洋活動も順次再開する予定だ。
また、静岡県教委は調査結果を受け、指定管理者の小学館集英社プロダクションの運営方法に問題があったと判断。管理者指定を白紙に戻す方針を固め、再公募することも検討している。
●豊橋市議「内容浅い」/遺族「議論できない」
【少ない情報 不満の声】
浜名湖で2010/06/18、自然体験学習中の豊橋市立章南中学校1年生の女子生徒が亡くなったボート転覆事故で、豊橋市教育委員会は2010/11/24、豊橋市議会の福祉教育委員会に再発防止策を文書で出した。静岡県教委が示した報告書に比べ、情報量が少ないことから、豊橋市議からは「静岡県に比べて、格段の差がある」と不満の声が上がった。亡くなった西野花菜(当時12)の父で、委員会を傍聴していた西野友章(51)は「再発防止の議論ができる段階にない」と批判した。
豊橋市教委が提出したのは、A4判で計28ページ。表題を「豊橋市立章南中学校カッターボート転覆事故を教訓とした校外学習(行事)の安全管理体制の整備に向けて」とし、大部分を豊橋市教委が所管する施設でのマニュアルが占めた。今回のボート事故に触れた部分は8ページにとどまった。
事故について、豊橋市教委は「状況把握に時間がかかり、最終的な安否確認・人員確認が遅れることになった」と記述。「今後配慮すべき事項」として「児童生徒の安否確認・人員確認を最優先に行う」とした。事故が起こった場合に備えて、安否確認の方法や確認結果の報告の態勢については、校外学習の実施計画案にあらかじめ盛り込み、引率者や児童生徒に周知するように求めた。
豊橋市教委が示した文書に対し、豊橋市議の鈴木義則は、静岡県教委がまとめたA4で38ページの詳細な事故調査報告書に比べて、質量とも少ないと指摘。「今回の事故に対する重大性の認識の違いと受け止められかねない」と批判した。
豊橋市議の寺本泰之は、別の市内の中学校でも曳航された事案があることや、注意報が発令されても訓練実施が少なくとも9回あったことなどを独自の調査結果として示し、「(豊橋市教委が)調べた内容が浅い。原因を明らかにせず、きちんとした再発防止ができるのか」と述べた。
委員会終了後、西野友章は「教育現場の危機管理は、情けないくらい意識が希薄なのが分かった」と述べた。訓練を主催した静岡県立三ケ日青年の家(浜松市)の運営が、2010/04から小学館集英社プロダクションに委託されているのに、学校側が昨年とほぼ同じ下見をしただけだったことなどに触れ、「計画段階でなぜ、三ケ日青年の家を採用したか。なぜ誰も転覆を想定しなかったか。私には見えなかった。深く掘り下げて調査しないと真因には届かない」と話した。
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浜名湖三ケ日青年の家ボート転覆死亡事故:「危機管理が不十分」静岡県教委が報告 <asahi.com 2010/10/01>を添削
浜名湖で2010/06/18、静岡県立三ケ日青年の家が主催する水上訓練中にボートが転覆し、中学生が死亡した事故について、静岡県教育委員会は調査報告書をまとめ、2010/09/30に開かれた静岡県議会文教警察委員会に提出した。
気象データに基づく出港判断基準がなかったことなどを挙げ、「危機管理体制が不十分だった」と指摘した。一方、国土交通省の運輸安全委員会が調査中であることを理由に、事故原因や責任の所在については言及しなかった。
事故は2010/06/18午後に発生。愛知県豊橋市立章南中学校の1年生18人と教諭2人が乗った手こぎボートが、モーターボートに曳航される途中に転覆し、女子生徒1人が死亡した。三ケ日青年の家の運営は、2010/04に静岡県から指定管理者の小学館集英社プロダクション(東京)に移ったばかりだった。
静岡県教委は今回の調査報告書で、風速や風向きの図や写真を用いて、ボート転覆までの流れや救助態勢を時系列で詳細に検証した。
事故当時、現場付近には大雨と強風の注意報が出されていたが、三ケ日青年の家には、出港するかどうかについて気象データに基づく判断基準はなく、注意報発表時の取り決めもなかった。所員の申し合わせの中では、平均風速が10m以上ならば中止、8m以上10m未満ならば所長の判断となっていた。出港時は風速4m未満だったという。
雨は断続的に強く降っていたが、三ケ日青年の家側は波の高さなどを確認し、過去の経験から「中止はない」と判断。責任者同士の協議も行わずに訓練の実施を決め、学校関係者に注意報の発表も伝えていなかった。
■緊急時手順や乗船名簿なく
手こぎボートは、三ケ日青年の家の所長がモーターボートで曳航している途中に転覆したが、三ケ日青年の家は曳航訓練を実施したことがなく、所員らは曳航時のスピードやかじ取りに関する知識、技術が不十分だった。緊急事態に対応したマニュアルもなく、現場に駆けつけた所員も「何にどのように対応したらよいのか、わからずにいた」と指摘した。
また、三ケ日青年の家は宿泊者名簿は持っていたが、乗船者名簿は学校側に求めていなかった。救助の際、現場は生徒らの安否確認に手間取り、指揮本部では一時「全員無事」との誤った情報も流れた。死亡した女子生徒がボートの内側から見つかったのは、転覆から2時間以上経った後だった。
静岡県から小学館集英社プロダクションへの業務引き継ぎも日常の施設運営が優先され、危機管理や緊急対応は不十分だったとした。
■訓練時は常に監視艇配置へ
静岡県教委は調査結果をもとに、訓練時の天候判断や事故発生時の対応について改善策をまとめた。
荒天の場合には、利用団体と三ケ日青年の家双方の責任者が協議して実施するかどうかを決めることにした。訓練を実施する場合には、すべてのボートに所員を乗せるとともに、気象状況などを監視しながら、救助に備える監視艇を常時配置。乗船員名簿は、ボートに乗る所員、利用団体側の引率者、三ケ日青年の家で共有するよう改めた。
曳航の方法については、複数存在するため、すべての方法で安全に曳航できるよう個々に検証する。
事故後、活動休止中の三ケ日青年の家は2010/11以降、ハイキングやサイクリングなどの陸上プログラムの他、カニ釣りや水辺遊びなどを再開。高体連が主催するボート競技などの海洋活動も順次再開する予定だ。
また、静岡県教委は調査結果を受け、指定管理者の小学館集英社プロダクションの運営方法に問題があったと判断。管理者指定を白紙に戻す方針を固め、再公募することも検討している。
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