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橋下知事 大阪都庁舎シナリオ大転換 85億円で購入…失策の声も <MSN産経 2011/08/19 00:16>を編集
2011/08/18、2年ごしの大阪府庁舎の全面移転構想を断念した大阪府知事の橋下徹。大阪湾の人工島にそびえる超高層庁舎が、地震の揺れにもろい現実を専門家から突きつけられると「ご指摘は重く受け止めたい」といつになく神妙な表情をみせた。大阪市側から2010/06に85億円で購入し、「将来は大阪都庁舎に」という構想も描いていた肝いり庁舎の活用策は、大幅な方向転換を迫られることになった。
■「倒壊」顔色変え
専門家との意見交換会で、防災拠点の複数化の必要性について、とうとうと持論を展開していた橋下の顔色が変わったのは、名古屋大学教授(建築学)の福和伸夫が、咲洲庁舎について「倒壊の可能性も検討すべきだ」と発言したときだった。福和が取り上げたのは、高さ256mの咲洲庁舎と人工島・咲洲の固有周期がいずれも約6~7秒で一致するために共振してしまうとの問題。
2011/03/11の東日本大震災で、咲洲庁舎は震度3だったにも関わらず10分間揺れが継続し、壁など計360カ所が損傷、最上階付近の振幅は約2.7mに達した。東海・東南海・南海地震が起きた場合、揺れは約5倍の12m以上になる可能性がある。
橋下は「(防災拠点が)下層階なら大丈夫ですか」と質問したが、福和教授は「上層階がこれだけ激しく揺れれば下層階も使えない」と即答した。
意見交換終了後、「庁舎として使えるかどうかはオール・オア・ナッシング」と言い残して会場を退出した橋下。報道陣の取材に「全面撤退の可能性も視野に入れる」と話したが、その後「災害拠点ではなく、一般のオフィスビルのような仕事を考えれば、ただちに全面撤退するわけでもない」と話すなど、発言は揺れた。
「全面移転はないと思います。移転条例も出しません」。そう語る言葉にいつもの力強さはなかったが、「何が何でも庁舎移転は本末転倒」「専門家会議は有意義だった。自分の思いで突っ走らずに良かった」と、ふっきれたような表情もみせた。
■市長選出馬は?
一方、複雑な対応を見せたのは大阪市だった。咲洲庁舎は、もともと大阪市の第3セクターが大阪ワールドトレードセンタービルディングとして建設。破綻処理のなかで当時は蜜月の間柄だった橋下と大阪市長の平松邦夫が連携し、大阪府への売却に道筋をつけた経緯がある。
平松は産経新聞の取材に「本当は本庁舎移転に踏み切りたかったのだろうが、防災拠点としての機能に専門家から疑問符が出されれば、橋下さんとしても抗しきれなかったのだろう」と心情を推し量り「ベイエリアを一層、活性化させるという方向性にはかわりはない」と述べた。
一方、大阪市議の一人は「府庁舎の全面移転構想は明らかな失策。これほどの失敗をしてしまえば、大阪市長選へのくら替え出馬に向けた意欲も少しは薄らぐかもしれない」と、橋下知事を牽制した。
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橋下知事、咲洲への府庁舎全面移転を断念 <MSN産経 2011/08/18 22:03>を編集
大阪府咲洲庁舎(大阪市住之江区)への本庁舎全面移転を目指してきた大阪府知事の橋下徹は2011/08/18、咲洲庁舎の安全性や防災拠点のあり方について検討を依頼していた専門家から、構造上、耐震性に大きな問題があると直接指摘され、「災害対応拠点としては難しい」として、全面移転を断念することを明らかにした。
東日本大震災後、橋下は「防災拠点は複数化する必要がある」と強調。咲洲庁舎と本庁舎(大阪市中央区)の双方に災害対策本部が設置できる施設を設け、被害状況に応じて使い分けるとの構想を打ち出していた。しかし、専門家の指摘を受けて「復旧、復興の段階で咲洲庁舎を災害対応の拠点とするのは難しい」と、この構想についても見直す姿勢を示した。咲洲庁舎については、耐震補強を急ぐとともに、咲洲地区などの特区申請を見据え、通常業務を行う庁舎として、防災担当以外の部署を入居させる方針。
橋下はこの日、咲洲庁舎の安全性について検討してきた専門家会議(座長 河田恵昭 関西大学教授)のメンバーと意見交換。専門家からは「非常に揺れやすい構造で災害対応を担う庁舎に不向き」「抜本的な解決には、庁舎の高さを10階程度低くする工事が必要」などと厳しい意見が相次いだ。意見交換会終了後、橋下は「咲洲庁舎への全面移転はあり得ない」と明言。全面移転は断念し、70億円かけて、本庁舎東館の耐震補強を実施する方針を示した。橋下率いる地域政党 大阪維新の会は、大阪都構想が実現した際の都庁舎として咲洲庁舎の活用を検討しているが、これも見直しを迫られそうだ。
橋下は2008/08に全面移転構想を表明。大阪府議会は移転条例案を2度否決する一方、ビル購入については可決。現在は大阪府職員約2000人が勤務している。
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2011/08/18、2年ごしの大阪府庁舎の全面移転構想を断念した大阪府知事の橋下徹。大阪湾の人工島にそびえる超高層庁舎が、地震の揺れにもろい現実を専門家から突きつけられると「ご指摘は重く受け止めたい」といつになく神妙な表情をみせた。大阪市側から2010/06に85億円で購入し、「将来は大阪都庁舎に」という構想も描いていた肝いり庁舎の活用策は、大幅な方向転換を迫られることになった。
■「倒壊」顔色変え
専門家との意見交換会で、防災拠点の複数化の必要性について、とうとうと持論を展開していた橋下の顔色が変わったのは、名古屋大学教授(建築学)の福和伸夫が、咲洲庁舎について「倒壊の可能性も検討すべきだ」と発言したときだった。福和が取り上げたのは、高さ256mの咲洲庁舎と人工島・咲洲の固有周期がいずれも約6~7秒で一致するために共振してしまうとの問題。
2011/03/11の東日本大震災で、咲洲庁舎は震度3だったにも関わらず10分間揺れが継続し、壁など計360カ所が損傷、最上階付近の振幅は約2.7mに達した。東海・東南海・南海地震が起きた場合、揺れは約5倍の12m以上になる可能性がある。
橋下は「(防災拠点が)下層階なら大丈夫ですか」と質問したが、福和教授は「上層階がこれだけ激しく揺れれば下層階も使えない」と即答した。
意見交換終了後、「庁舎として使えるかどうかはオール・オア・ナッシング」と言い残して会場を退出した橋下。報道陣の取材に「全面撤退の可能性も視野に入れる」と話したが、その後「災害拠点ではなく、一般のオフィスビルのような仕事を考えれば、ただちに全面撤退するわけでもない」と話すなど、発言は揺れた。
「全面移転はないと思います。移転条例も出しません」。そう語る言葉にいつもの力強さはなかったが、「何が何でも庁舎移転は本末転倒」「専門家会議は有意義だった。自分の思いで突っ走らずに良かった」と、ふっきれたような表情もみせた。
■市長選出馬は?
一方、複雑な対応を見せたのは大阪市だった。咲洲庁舎は、もともと大阪市の第3セクターが大阪ワールドトレードセンタービルディングとして建設。破綻処理のなかで当時は蜜月の間柄だった橋下と大阪市長の平松邦夫が連携し、大阪府への売却に道筋をつけた経緯がある。
平松は産経新聞の取材に「本当は本庁舎移転に踏み切りたかったのだろうが、防災拠点としての機能に専門家から疑問符が出されれば、橋下さんとしても抗しきれなかったのだろう」と心情を推し量り「ベイエリアを一層、活性化させるという方向性にはかわりはない」と述べた。
一方、大阪市議の一人は「府庁舎の全面移転構想は明らかな失策。これほどの失敗をしてしまえば、大阪市長選へのくら替え出馬に向けた意欲も少しは薄らぐかもしれない」と、橋下知事を牽制した。
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橋下知事、咲洲への府庁舎全面移転を断念 <MSN産経 2011/08/18 22:03>を編集
大阪府咲洲庁舎(大阪市住之江区)への本庁舎全面移転を目指してきた大阪府知事の橋下徹は2011/08/18、咲洲庁舎の安全性や防災拠点のあり方について検討を依頼していた専門家から、構造上、耐震性に大きな問題があると直接指摘され、「災害対応拠点としては難しい」として、全面移転を断念することを明らかにした。
東日本大震災後、橋下は「防災拠点は複数化する必要がある」と強調。咲洲庁舎と本庁舎(大阪市中央区)の双方に災害対策本部が設置できる施設を設け、被害状況に応じて使い分けるとの構想を打ち出していた。しかし、専門家の指摘を受けて「復旧、復興の段階で咲洲庁舎を災害対応の拠点とするのは難しい」と、この構想についても見直す姿勢を示した。咲洲庁舎については、耐震補強を急ぐとともに、咲洲地区などの特区申請を見据え、通常業務を行う庁舎として、防災担当以外の部署を入居させる方針。
橋下はこの日、咲洲庁舎の安全性について検討してきた専門家会議(座長 河田恵昭 関西大学教授)のメンバーと意見交換。専門家からは「非常に揺れやすい構造で災害対応を担う庁舎に不向き」「抜本的な解決には、庁舎の高さを10階程度低くする工事が必要」などと厳しい意見が相次いだ。意見交換会終了後、橋下は「咲洲庁舎への全面移転はあり得ない」と明言。全面移転は断念し、70億円かけて、本庁舎東館の耐震補強を実施する方針を示した。橋下率いる地域政党 大阪維新の会は、大阪都構想が実現した際の都庁舎として咲洲庁舎の活用を検討しているが、これも見直しを迫られそうだ。
橋下は2008/08に全面移転構想を表明。大阪府議会は移転条例案を2度否決する一方、ビル購入については可決。現在は大阪府職員約2000人が勤務している。
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大阪府咲洲庁舎長周期地震動対策で予算案に23億 <建設通信新聞 2011/03/11>を添削
大阪府は咲洲庁舎の長周期地震動対策として、建物の改修工事を2011年度に発注する計画だ。債務負担行為として予算案で23億2000万円を設定した。予算成立後、2011年度後半に工事発注する見通し。
長周期地震動は、地震発生時に通常の震動とは異なり、約2~20秒周期で揺れる震動で、超高層ビルの固有振動数と一致しやすい。これまで設計段階での対策が取られてこなかったため、従来地震に強いとされてきた超高層ビルに大きなダメージをもたらすものと懸念されている。
大阪府は、咲洲庁舎(旧WTCビル)について、東南海・南海地震が庁舎に到達する地震波を独自に作成し、想定地震波が建物の構造体や部材に与える影響について、国の指定性能評価機関が定める基準(ゆがみ・ねじれなど)を満たしているかどうかコンピューター解析した。この結果、中低層階(最も影響を受ける地震波の場合、7~16階)において、梁の柱との接合部に長時間負荷がかかることで、損傷(梁部材のゆがみ)が生じる可能性があることが判明。また、外装材、天井の一部、エレベーターシャフト内の機器、水槽などに破損の可能性があることが分かった。
対策としては、7~16階へのオイルダンパー制振装置設置、エレベーターロープの振れ止めの設置、水槽の取り替え、自家発電機取り替え、オイルタンク増設-などが考えられている。
実施設計(工事監理含む)は、日建設計大阪オフィス(大阪市中央区)が担当。2011/10/21までの納期で作成中だ。設計完了後、工事発注し、2月府議会で承認を得る。着工は2012年度が見込まれる。
咲洲庁舎の所在地は大阪市住之江区南港北1。1995/02の完成で、地下3階地上55階建て、延べ14万9296㎡。最高高さは256m。
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橋下大阪府知事:咲洲庁舎に初登庁 移転の既成事実化狙い <毎日新聞 2011/01/06>を添削
大阪府知事の橋下徹は2011/01/06午前、大阪府咲洲(さきしま)庁舎(旧WTCビル、大阪市住之江区)に初登庁し、会議などの公務に臨んだ。条例上、本庁舎の移転には大阪府議会の議決が必要だが、過去2度にわたって否決されている。このため正式な知事室は本庁舎に残すが、咲洲庁舎にも執務室を置き、徐々に咲洲庁舎での仕事を増やすという。トップが執務場所を移すことで大阪府庁移転を既成事実化する狙いがある。
橋下は09:45、専用車で登庁。38階の共用会議室で部長会議に出席した後、37階に入居する府民文化部に足を運び、職員を激励した。橋下は記者団に、「海を見て、関西全体を見渡し、アジアを意識しながら仕事をする環境は大事。できるだけこちら(咲洲)で執務したい」と述べた。
咲洲庁舎は元々、大阪市の3セクが約1200億円をかけて建設した55階建ての超高層ビルだが、3セクの破綻に伴い、大阪府が2010/06、大阪市から購入した。2011/01/06現在、咲洲庁舎では約360人が働く。今後、2011/05までに本庁職員の4割にあたる約2000人が移る予定。
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大阪府庁舎WTC移転:(仮称)咲洲庁舎計画を発表 <2009/12/10>
http://www.pref.osaka.jp/yodo/choushashuuhennseibi/w-cyosya-katsuyou.html
大阪府は、WTCコスモタワー(大阪市住之江区)への移転計画をまとめた。(仮称)咲洲庁舎計画によると、2010年度早々からWTCコスモタワーへの先行移転の改修設計・工事発注をし、2010年度末に関係部局を移転するスケジュール。
WTCコスモタワーへ当初に移転する部局は、「府市連携を強化すべき事業部局」とし調整中。移転先はWTCコスモタワーの18階以上(18~27、29、37、38、43、46、47階など)とし、移転規模は約2万3000平方メートル。
現在入居する民間テナントについては、遊技場やアミューズメント施設については退去を要請。その他は大阪市が持つ貸主の立場を継承する。退去した場合、大阪府の部局や関連団体が利用する。
先行移転では、民間ビル(8カ所)の借上げ廃止(約1万4000平方メートル)、分館6号館、新分館1・2号館の廃止(約3000平方メートル)に伴う再編を図る。新別館は大阪市内の府税事務所の再編などに活用(約5000平方メートル)する。また、咲洲庁舎に特別職控室、迎賓機能(約1000平方メートル)を整備する予定。
大阪府庁舎移転に関する事業費(土地・建物購入費、新別館整備費など含む)は、全体で157億円を概算。この他に本館を耐震補強する場合には、さらに87億円の支出が必要としている。
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大阪府庁舎WTC移転:水道部、商工労働部が有力 2010年秋から開始 <産経新聞など 2009/11/28>
大阪府が購入を決めたWTCコスモタワー(大阪市住之江区)への移転問題をめぐり、大阪府は早ければ2010年秋にも、部局移転を始めることが2009/11/27、分かった。
(中略)
WTCコスモタワーは、議会で購入議案を可決後、更生計画の認可などをふまえ、来年に正式契約を行う見通し。ビル購入後、55階建てビルのうち7~17階で長周期地震動対策の工事を実施するが、先行して高層階から関連部局を入居させる方針。入居は2010年秋から始め、2012年には終了させる見通し。
入局部局の選定は、橋下知事が議会側に「検討段階から議員にも入ってもらいたい」と要請。現在、担当部局などが検討手法などについて調整をしている。
選定で重視されているのは「民間ビルの解消」と「府市連携」。府庁周辺の8カ所の民間ビルに点在している関連部局の賃料として、2009年度で約6億2千万円支払っており、これらの部局の一部を移転させることで、賃料解消の意図もある。こうしたことから、民間ビルに入居し、府市連携が模索されている水道部や商工労働部は移転が有力だ。
また、ビルのうち「利便性が高い」などとして、10階に知事の執務スペースを設置する想定があるほか、食堂は6階に配置される見通し。橋下知事は「週3~4日はWTCに顔を出したい」としている。
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大阪府庁舎WTC移転:大阪府議会 WTC購入案可決、移転条例は再否決 <2009/10/27 読売新聞など>
橋下徹・大阪府知事が再提案していた大阪市の第3セクタービル・WTCコスモタワーへの府庁舎移転問題で、大阪府議会は2009/10/26から徹夜の調整を続け、2009/10/27正午過ぎに本会議を再開し、可決に3分の2の賛成が必要な庁舎移転条例案を賛成52、反対60で否決した。3月議会に続く再否決となる。
一方、約85億円でWTCコスモタワーを購入するための一般会計補正予算案は、賛成61、反対50で可決した。大阪府はWTCコスモタワーを取得できることになったが、本庁舎移転は困難な状況で不透明な決着になった。
議会は移転条例案の採決を先送りする見通しだったが、土壇場で議会内の調整が不調に終わり、一転、両議案を採決することになった。関連議案の採決は記名投票で行われた。採決に先立って共産党府議団は反対、自民、民主両党府議団は自主投票を決めた。公明は会派の拘束をかけなかった。3月に続き、民主に加え、知事与党の自民からも反対が出た。
(中略)
議会では、2009/10/26に予定されていた本会議採決で、自民と民主が、庁舎移転条例案は採決を先送りした上でWTCコスモタワーを購入するための一般会計補正予算案を可決する方針を決め、公明に同調を求めた。しかし、公明は「知事は移転条例と補正予算はセットと主張していた。一括で採決すべきだ」と反発し、会派間の協議が難航。2009/10/27未明になっても3会派などが断続的に調整を続けたが、最終的にWTCコスモタワー先行取得で合意できず、2009/10/27 06:30頃、移転条例案と補正予算案をそれぞれ採決することが決まった。
(以下略)
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大阪府庁舎WTC移転:大阪府議会は大差で否決 大阪市は更生法申請へ <毎日.jp 2009/03/24>
大阪府議会は2009/03/24未明、WTCコスモタワーへの府庁舎移転条例案を否決した。採決には112人の全府議が出席し、賛成46、反対65、無効1だった。橋下徹・大阪府知事が主導する最大の施策が大差で否決されたことは、今後の府政運営にも影響を与えそうだ。
府庁舎移転は事実上白紙となる上、大阪湾岸部を活性化させるという都市構想にも大きなダメージとなる。橋下知事は今後の府庁舎整備について、「基本的には耐震補強で対応する。ただチャンスがあれば大阪市の動きを見ながら臨機応変に考えたい」と話した。
WTCコスモタワー購入費などを盛り込んだ関連補正予算案も賛成40、反対69、白票2で否決された。会派として反対を決めた公明と共産、自主投票とした民主の他、賛成とした自民からも反対票が多数出た。採決は無記名投票で行われた。
府庁舎移転構想は、橋下知事が2008/08に表明した。WTCコスモタワーへの移転を「大阪市との連携の象徴」と位置づけ、現庁舎の耐震補強工事より財政負担が小さい、まちづくりのきっかけができるなどの利点を強調。この2月定例議会に議案として提出した。
しかし議会審議の過程で、移転に伴う費用負担で大阪市側との調整が積み残しになっていることや、敷地の地盤沈下に関する資料が議会側に示されていないことなどが表面化。災害時の司令塔としてのWTCコスモタワーへの不安も根強く、移転は拙速との見方が広がっていた。
議会では継続審議とする意見も浮上したが、橋下知事は早期の決着を要望。平松邦夫・大阪市長も2009/03末までに結論を出すことを大阪府側に求め、今回の議会で可否の判断が迫られていた。
一方、大阪市とWTC社は大阪府との交渉が頓挫したことを受け、WTC社に対する会社更生法の適用を今月中にも申請する方針を固めた。巨額の債務を抱えるWTC社については、今後、大阪市が処理を急ぐことになる。当面は第三者へのビル売却を模索し、好条件での引き合いがない場合には大阪市の買い取りも視野に入れる。
■WTCコスモタワー
大阪ワールドトレードセンタービルディング。大阪南港地区(大阪市住之江区)にある、大阪市の第3セクタービル。55階建て。1995/02竣工。横浜ランドマークタワー(295.8m)、りんくうゲートタワービル(256.1m)に次ぐ日本第3位の高さ(256.0m)。
大阪府咲洲庁舎長周期地震動対策で予算案に23億 <建設通信新聞 2011/03/11>を添削
大阪府は咲洲庁舎の長周期地震動対策として、建物の改修工事を2011年度に発注する計画だ。債務負担行為として予算案で23億2000万円を設定した。予算成立後、2011年度後半に工事発注する見通し。
長周期地震動は、地震発生時に通常の震動とは異なり、約2~20秒周期で揺れる震動で、超高層ビルの固有振動数と一致しやすい。これまで設計段階での対策が取られてこなかったため、従来地震に強いとされてきた超高層ビルに大きなダメージをもたらすものと懸念されている。
大阪府は、咲洲庁舎(旧WTCビル)について、東南海・南海地震が庁舎に到達する地震波を独自に作成し、想定地震波が建物の構造体や部材に与える影響について、国の指定性能評価機関が定める基準(ゆがみ・ねじれなど)を満たしているかどうかコンピューター解析した。この結果、中低層階(最も影響を受ける地震波の場合、7~16階)において、梁の柱との接合部に長時間負荷がかかることで、損傷(梁部材のゆがみ)が生じる可能性があることが判明。また、外装材、天井の一部、エレベーターシャフト内の機器、水槽などに破損の可能性があることが分かった。
対策としては、7~16階へのオイルダンパー制振装置設置、エレベーターロープの振れ止めの設置、水槽の取り替え、自家発電機取り替え、オイルタンク増設-などが考えられている。
実施設計(工事監理含む)は、日建設計大阪オフィス(大阪市中央区)が担当。2011/10/21までの納期で作成中だ。設計完了後、工事発注し、2月府議会で承認を得る。着工は2012年度が見込まれる。
咲洲庁舎の所在地は大阪市住之江区南港北1。1995/02の完成で、地下3階地上55階建て、延べ14万9296㎡。最高高さは256m。
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橋下大阪府知事:咲洲庁舎に初登庁 移転の既成事実化狙い <毎日新聞 2011/01/06>を添削
大阪府知事の橋下徹は2011/01/06午前、大阪府咲洲(さきしま)庁舎(旧WTCビル、大阪市住之江区)に初登庁し、会議などの公務に臨んだ。条例上、本庁舎の移転には大阪府議会の議決が必要だが、過去2度にわたって否決されている。このため正式な知事室は本庁舎に残すが、咲洲庁舎にも執務室を置き、徐々に咲洲庁舎での仕事を増やすという。トップが執務場所を移すことで大阪府庁移転を既成事実化する狙いがある。
橋下は09:45、専用車で登庁。38階の共用会議室で部長会議に出席した後、37階に入居する府民文化部に足を運び、職員を激励した。橋下は記者団に、「海を見て、関西全体を見渡し、アジアを意識しながら仕事をする環境は大事。できるだけこちら(咲洲)で執務したい」と述べた。
咲洲庁舎は元々、大阪市の3セクが約1200億円をかけて建設した55階建ての超高層ビルだが、3セクの破綻に伴い、大阪府が2010/06、大阪市から購入した。2011/01/06現在、咲洲庁舎では約360人が働く。今後、2011/05までに本庁職員の4割にあたる約2000人が移る予定。
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大阪府庁舎WTC移転:(仮称)咲洲庁舎計画を発表 <2009/12/10>
http://www.pref.osaka.jp/yodo/choushashuuhennseibi/w-cyosya-katsuyou.html
大阪府は、WTCコスモタワー(大阪市住之江区)への移転計画をまとめた。(仮称)咲洲庁舎計画によると、2010年度早々からWTCコスモタワーへの先行移転の改修設計・工事発注をし、2010年度末に関係部局を移転するスケジュール。
WTCコスモタワーへ当初に移転する部局は、「府市連携を強化すべき事業部局」とし調整中。移転先はWTCコスモタワーの18階以上(18~27、29、37、38、43、46、47階など)とし、移転規模は約2万3000平方メートル。
現在入居する民間テナントについては、遊技場やアミューズメント施設については退去を要請。その他は大阪市が持つ貸主の立場を継承する。退去した場合、大阪府の部局や関連団体が利用する。
先行移転では、民間ビル(8カ所)の借上げ廃止(約1万4000平方メートル)、分館6号館、新分館1・2号館の廃止(約3000平方メートル)に伴う再編を図る。新別館は大阪市内の府税事務所の再編などに活用(約5000平方メートル)する。また、咲洲庁舎に特別職控室、迎賓機能(約1000平方メートル)を整備する予定。
大阪府庁舎移転に関する事業費(土地・建物購入費、新別館整備費など含む)は、全体で157億円を概算。この他に本館を耐震補強する場合には、さらに87億円の支出が必要としている。
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大阪府庁舎WTC移転:水道部、商工労働部が有力 2010年秋から開始 <産経新聞など 2009/11/28>
大阪府が購入を決めたWTCコスモタワー(大阪市住之江区)への移転問題をめぐり、大阪府は早ければ2010年秋にも、部局移転を始めることが2009/11/27、分かった。
(中略)
WTCコスモタワーは、議会で購入議案を可決後、更生計画の認可などをふまえ、来年に正式契約を行う見通し。ビル購入後、55階建てビルのうち7~17階で長周期地震動対策の工事を実施するが、先行して高層階から関連部局を入居させる方針。入居は2010年秋から始め、2012年には終了させる見通し。
入局部局の選定は、橋下知事が議会側に「検討段階から議員にも入ってもらいたい」と要請。現在、担当部局などが検討手法などについて調整をしている。
選定で重視されているのは「民間ビルの解消」と「府市連携」。府庁周辺の8カ所の民間ビルに点在している関連部局の賃料として、2009年度で約6億2千万円支払っており、これらの部局の一部を移転させることで、賃料解消の意図もある。こうしたことから、民間ビルに入居し、府市連携が模索されている水道部や商工労働部は移転が有力だ。
また、ビルのうち「利便性が高い」などとして、10階に知事の執務スペースを設置する想定があるほか、食堂は6階に配置される見通し。橋下知事は「週3~4日はWTCに顔を出したい」としている。
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大阪府庁舎WTC移転:大阪府議会 WTC購入案可決、移転条例は再否決 <2009/10/27 読売新聞など>
橋下徹・大阪府知事が再提案していた大阪市の第3セクタービル・WTCコスモタワーへの府庁舎移転問題で、大阪府議会は2009/10/26から徹夜の調整を続け、2009/10/27正午過ぎに本会議を再開し、可決に3分の2の賛成が必要な庁舎移転条例案を賛成52、反対60で否決した。3月議会に続く再否決となる。
一方、約85億円でWTCコスモタワーを購入するための一般会計補正予算案は、賛成61、反対50で可決した。大阪府はWTCコスモタワーを取得できることになったが、本庁舎移転は困難な状況で不透明な決着になった。
議会は移転条例案の採決を先送りする見通しだったが、土壇場で議会内の調整が不調に終わり、一転、両議案を採決することになった。関連議案の採決は記名投票で行われた。採決に先立って共産党府議団は反対、自民、民主両党府議団は自主投票を決めた。公明は会派の拘束をかけなかった。3月に続き、民主に加え、知事与党の自民からも反対が出た。
(中略)
議会では、2009/10/26に予定されていた本会議採決で、自民と民主が、庁舎移転条例案は採決を先送りした上でWTCコスモタワーを購入するための一般会計補正予算案を可決する方針を決め、公明に同調を求めた。しかし、公明は「知事は移転条例と補正予算はセットと主張していた。一括で採決すべきだ」と反発し、会派間の協議が難航。2009/10/27未明になっても3会派などが断続的に調整を続けたが、最終的にWTCコスモタワー先行取得で合意できず、2009/10/27 06:30頃、移転条例案と補正予算案をそれぞれ採決することが決まった。
(以下略)
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大阪府庁舎WTC移転:大阪府議会は大差で否決 大阪市は更生法申請へ <毎日.jp 2009/03/24>
大阪府議会は2009/03/24未明、WTCコスモタワーへの府庁舎移転条例案を否決した。採決には112人の全府議が出席し、賛成46、反対65、無効1だった。橋下徹・大阪府知事が主導する最大の施策が大差で否決されたことは、今後の府政運営にも影響を与えそうだ。
府庁舎移転は事実上白紙となる上、大阪湾岸部を活性化させるという都市構想にも大きなダメージとなる。橋下知事は今後の府庁舎整備について、「基本的には耐震補強で対応する。ただチャンスがあれば大阪市の動きを見ながら臨機応変に考えたい」と話した。
WTCコスモタワー購入費などを盛り込んだ関連補正予算案も賛成40、反対69、白票2で否決された。会派として反対を決めた公明と共産、自主投票とした民主の他、賛成とした自民からも反対票が多数出た。採決は無記名投票で行われた。
府庁舎移転構想は、橋下知事が2008/08に表明した。WTCコスモタワーへの移転を「大阪市との連携の象徴」と位置づけ、現庁舎の耐震補強工事より財政負担が小さい、まちづくりのきっかけができるなどの利点を強調。この2月定例議会に議案として提出した。
しかし議会審議の過程で、移転に伴う費用負担で大阪市側との調整が積み残しになっていることや、敷地の地盤沈下に関する資料が議会側に示されていないことなどが表面化。災害時の司令塔としてのWTCコスモタワーへの不安も根強く、移転は拙速との見方が広がっていた。
議会では継続審議とする意見も浮上したが、橋下知事は早期の決着を要望。平松邦夫・大阪市長も2009/03末までに結論を出すことを大阪府側に求め、今回の議会で可否の判断が迫られていた。
一方、大阪市とWTC社は大阪府との交渉が頓挫したことを受け、WTC社に対する会社更生法の適用を今月中にも申請する方針を固めた。巨額の債務を抱えるWTC社については、今後、大阪市が処理を急ぐことになる。当面は第三者へのビル売却を模索し、好条件での引き合いがない場合には大阪市の買い取りも視野に入れる。
■WTCコスモタワー
大阪ワールドトレードセンタービルディング。大阪南港地区(大阪市住之江区)にある、大阪市の第3セクタービル。55階建て。1995/02竣工。横浜ランドマークタワー(295.8m)、りんくうゲートタワービル(256.1m)に次ぐ日本第3位の高さ(256.0m)。
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