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超高齢者の生存確認に手間 戸籍抹消は4割以下 <神戸新聞 2011/08/31 15:35>を編集
全国各地で2010夏、戸籍上でのみ生存する高齢者が相次ぎ見つかった問題で、戸籍抹消の手続きを進める各自治体が死亡の確認に手間取るなど対応に苦慮している。神戸地方法務局によると、兵庫県内では戸籍上のみ生存する100歳以上の高齢者が1万1016人確認され、これまでに4010人(2011/06末時点)の戸籍を抹消したものの、全体の4割に満たず、まだ約7000人の手続きが残っている。神戸地方法務局によると、1万1016人のうち120歳以上は4472人で、150歳以上も29人いた。
法務省は不自然な戸籍上の生存者を一掃するため、戸籍の付票に住所の記載がない120歳以上の高齢者については、生死や所在を調べなくても法務局の許可を得て戸籍を抹消できることにした。しかし120歳未満は子や孫の有無を確認するなど一定の調査が必要で、作業は難航しているという。
神戸市は2010/09から本格的に手続きを開始。戸籍上のみの100歳以上が5592人に上り、2011/07末現在で4割強の2473人の抹消を申請した。120歳以上でみると約8割に当たる1936人分の作業を終えたが、100~119歳は537人にとどまっている。神戸市の担当者は「まず120歳以上の抹消手続きを進めている。120歳未満のケースは簡単に戸籍を消せず、全て整理するにはまだまだ時間がかかる」としている。
■高齢者の所在不明問題
2010/07、東京都足立区で111歳とされていた男性のミイラ化遺体が見つかり問題化。住民基本台帳や戸籍上のみ生存する高齢者が全国で相次いで明らかになった。行政のミスで住民登録が抹消されなかったほか、戸籍では、戦災の混乱で死亡届が出されなかったり、本籍地に死亡情報が届かなかったりしたケースが大半とみられる。
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# 溜まり溜まったツケを精算する作業も立派なお仕事で結構なことです。
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調査難航、数年がかりも 兵庫県内の所在不明高齢者 <神戸新聞 2010/11/04>を添削
全国で100歳以上の高齢者の所在不明が相次いだ問題で、戸籍上だけ生存する人の戸籍削除作業が兵庫県内の市町で本格化している。120歳以上は生死や所在を調べなくても削除できるが、100~119歳は調査の難航も予想され、「数年がかりの作業」との声も上がっている。
神戸地方法務局のまとめでは、戸籍上だけ生存する兵庫県内の100歳以上は、把握できているだけで1万1016人。うち120歳以上は4割の4472人。
戸籍は本来、死亡届が出された段階で除籍される。ただし、100歳以上、子どもがいない、住所地がないの3条件がそろえば、本籍のある市区町村が法務省の許可を得て削除できる。
法務省は2010/09、戸籍の付票に住所の記載がない120歳以上は、生死や所在を調べなくても地方法務局の許可を得て戸籍を削除できるとの見解を表明。しかし、100~119歳は従来通り、家族や住所など自治体による調査が必要とした。
神戸市は、手続きが簡略化された120歳以上約2400人の削除申請を進めるが、2010/09~10の2カ月で489人にとどまる。担当者は「100~119歳は戸籍を遡って転籍や婚姻などを調べる必要があり、数年がかりの作業になる」と話す。
100歳以上が507人の洲本市はまず、130歳以上のみの削除手続きを進める。
姫路市は120歳以上で判明した906人を対象とし、100~119歳は数も把握できていない。
一方、100歳以上の高齢者の抽出などは、戸籍を電算化していない自治体では難しい。
高砂市は「少しずつ整理しているが、対象者の数は把握できていない。将来、電算化されたときに調査したい」としている。
全国各地で2010夏、戸籍上でのみ生存する高齢者が相次ぎ見つかった問題で、戸籍抹消の手続きを進める各自治体が死亡の確認に手間取るなど対応に苦慮している。神戸地方法務局によると、兵庫県内では戸籍上のみ生存する100歳以上の高齢者が1万1016人確認され、これまでに4010人(2011/06末時点)の戸籍を抹消したものの、全体の4割に満たず、まだ約7000人の手続きが残っている。神戸地方法務局によると、1万1016人のうち120歳以上は4472人で、150歳以上も29人いた。
法務省は不自然な戸籍上の生存者を一掃するため、戸籍の付票に住所の記載がない120歳以上の高齢者については、生死や所在を調べなくても法務局の許可を得て戸籍を抹消できることにした。しかし120歳未満は子や孫の有無を確認するなど一定の調査が必要で、作業は難航しているという。
神戸市は2010/09から本格的に手続きを開始。戸籍上のみの100歳以上が5592人に上り、2011/07末現在で4割強の2473人の抹消を申請した。120歳以上でみると約8割に当たる1936人分の作業を終えたが、100~119歳は537人にとどまっている。神戸市の担当者は「まず120歳以上の抹消手続きを進めている。120歳未満のケースは簡単に戸籍を消せず、全て整理するにはまだまだ時間がかかる」としている。
■高齢者の所在不明問題
2010/07、東京都足立区で111歳とされていた男性のミイラ化遺体が見つかり問題化。住民基本台帳や戸籍上のみ生存する高齢者が全国で相次いで明らかになった。行政のミスで住民登録が抹消されなかったほか、戸籍では、戦災の混乱で死亡届が出されなかったり、本籍地に死亡情報が届かなかったりしたケースが大半とみられる。
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# 溜まり溜まったツケを精算する作業も立派なお仕事で結構なことです。
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調査難航、数年がかりも 兵庫県内の所在不明高齢者 <神戸新聞 2010/11/04>を添削
全国で100歳以上の高齢者の所在不明が相次いだ問題で、戸籍上だけ生存する人の戸籍削除作業が兵庫県内の市町で本格化している。120歳以上は生死や所在を調べなくても削除できるが、100~119歳は調査の難航も予想され、「数年がかりの作業」との声も上がっている。
神戸地方法務局のまとめでは、戸籍上だけ生存する兵庫県内の100歳以上は、把握できているだけで1万1016人。うち120歳以上は4割の4472人。
戸籍は本来、死亡届が出された段階で除籍される。ただし、100歳以上、子どもがいない、住所地がないの3条件がそろえば、本籍のある市区町村が法務省の許可を得て削除できる。
法務省は2010/09、戸籍の付票に住所の記載がない120歳以上は、生死や所在を調べなくても地方法務局の許可を得て戸籍を削除できるとの見解を表明。しかし、100~119歳は従来通り、家族や住所など自治体による調査が必要とした。
神戸市は、手続きが簡略化された120歳以上約2400人の削除申請を進めるが、2010/09~10の2カ月で489人にとどまる。担当者は「100~119歳は戸籍を遡って転籍や婚姻などを調べる必要があり、数年がかりの作業になる」と話す。
100歳以上が507人の洲本市はまず、130歳以上のみの削除手続きを進める。
姫路市は120歳以上で判明した906人を対象とし、100~119歳は数も把握できていない。
一方、100歳以上の高齢者の抽出などは、戸籍を電算化していない自治体では難しい。
高砂市は「少しずつ整理しているが、対象者の数は把握できていない。将来、電算化されたときに調査したい」としている。
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不明高齢者:88歳以上も調査へ 神戸市 <神戸新聞 2010/09/13>を添削
戸籍や住民基本台帳上で生存する高齢者の所在不明問題を受け、神戸市は2010/09/13、安否確認の対象をこれまでの100歳以上から88歳以上に広げると発表した。
神戸市によると、対象者は約2万2千人。このうち2008年度以降、後期高齢者医療制度を利用していない約600人について、介護保険の利用実態や88歳で本人に届ける敬老祝い金の支給状況などを照合し、存在が確認できなければ自宅を訪問する。
神戸市はこれまでに100歳以上の不明者127人全員を調査し、死亡していたり、登録地に居住実態がなかったりした116人について登録を抹消した。一方、2002年に94歳で亡くなった女性の長男(73)が年金を8年半にわたって不正受給し、被害が約1300万円に上ることが明らかになっている。
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100歳以上で戸籍上生存 神戸市には5592人 <神戸新聞 2010/09/11>を添削
全国で高齢者の所在不明が相次いでいる問題で、神戸市は2010/09/10、戸籍上は生存しているのに現住所が分からない100歳以上の高齢者が5592人(2010/07/31現在)いる、と発表した。うち120歳以上は2364人。最高齢は150歳で2人いた。
神戸市によると、戦災の混乱で死亡届が出されなかったり、身元不明の死者のため本籍地に死亡情報が届かなかったりしたケースが大半とみられる。区別では、兵庫区が半数近くを占める2601人、中央区が1760人で続いた。
150歳の2人は、1859(安政6)年12月生まれの西区の男性と、1860年5月に生まれた垂水区の女性。桜田門外の変は、女性が誕生する2カ月前に起きた。
法務省は、120歳以上については生死や所在を調べなくても戸籍を抹消できるとしており、神戸市は順次、手続きを進める。
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# 上記理由であれば、戦災や震災の被害が甚大であったところの方が多いはず。そうでないのだから、理由は行政の怠慢にある。
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確認手段限界? 年金支給のからくり <MSN産経 2010/08/28>を添削
死亡者や行方不明の可能性がある人23人に年金が支給されていたことが判明した今回のサンプル調査。事態を重く見た長妻昭厚生労働相は2010年度中にも再発防止策を講じる意向を示した。しかし、なぜ死者や所在不明者に年金が支払われ続けるのだろうか。
厚生労働省によると、年金受給者が死亡した場合は、役所と日本年金機構の両方に死亡届を出すことになっている。ただ、機構は住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)と照合しているため、役所に死亡届が出されれば、機構に届けが出ていなくても支給は自動的に止められる。
しかし、住基ネットとの照合を始めたのは2006年。それ以前に死亡したケースでは、照合ができないため「悪意のある第三者が『現況届』を出せば年金を受け取ることは可能」(厚生労働省)だ。今回の死亡例も、1999/12に死亡していたが、現況届は毎年出されていた。
施設入居者など、住民票と実際の居住地が異なる受給者の場合、現状では生存確認の手段が現況届のみのため、本当に生存しているのか否かの判断はさらに難しくなる。厚生労働省は2011/02以降、75歳以上の高齢者で、1年間で一度も医療機関の受診がなく、所在が確認できなかった場合、給付を一時停止する。
ある自治体の担当者は「年金の不正受給は以前から指摘されていた。暴力団やヤミ金業者が関与しているという話もある。今回の調査結果は氷山の一角で、まともに調べたらかなりの数が出てくる」としたうえで、「国はパンドラの箱を開けてしまった」と指摘した。
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「120歳」以上、大阪市5125人 戸籍上生存、各地で <読売関西 2010/08/26>を添削
高齢者の所在不明問題を巡り、全国の自治体で、戸籍上、江戸時代に生まれた「超高齢者」が生存したままになっていることが相次いで判明した。三重県志摩市では2010/08/25、弘化4年(1847年)生まれの「163歳」の男性がいたと発表。大阪市も2010/08/25、安政4年(1857年)生まれの「152歳」の男性を筆頭に、「120歳」以上が5125人、戸籍に残っていることを明らかにした。
志摩市では、「163歳」の男性を含め、100歳以上の高齢者が124人いた。松阪市でも、文久2年(1862年)生まれの「147歳」の男性を最高齢に、「120歳」以上の高齢者が98人いた。いずれも住民登録がなく、住所の履歴を示す書類もない。
大阪市の場合、戸籍上、生存していたのは「120歳代」3953人、「130歳代」1093人、「140歳代」77人、「150歳代」2人。大阪市は、生存しているかどうかを確認した後、法務局の許可を得た上で戸籍から抹消する方針。
通常は死亡届が出されて戸籍を抹消されるが、何らかの原因で手続きがされなかったとみられる。大阪市の担当者は「法律上、抹消義務があるわけでなく、区役所の裁量に任せていた」と説明、「第2次世界大戦や戦後の混乱の影響で、届出がなかったケースがあるかもしれない」としている。
また、柏原市でも2010/08/25、戸籍上の江戸時代生まれが8人いることが判明。最高齢は、万延元年(1860年)生まれの「150歳」の女性。
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高齢者所在不明:神戸市、116人の住民登録抹消へ <神戸新聞 2010/08/25>を添削
神戸市に住民登録している100歳以上の高齢者が所在不明になっている問題で、神戸市は2010/08/25、継続調査していた36人についても居住の実態がないことを確認し、住民登録を抹消すると発表した。神戸市が調査していた127人のうち、健在が確認された11人を除く116人全ての登録を抹消することになった。
神戸市は、敬老祝い金を渡す際に所在不明が確認されていた105人に加え、2008/04以降に後期高齢者医療保険などを使っていない22人を含めた計127人を調査。死亡届が出ていた17人と、登録地に住んでいなかった63人の住民登録を抹消した。
存命者を除く残る36人については、住民登録の住所に複数の住居があるなど確認に時間がかかったが、近隣への聞き取りをした結果、居住実態はないと判断した。
【年金の不正受給なし 日本年金機構】
神戸市は2010/08/25、100歳以上の所在不明高齢者116人について、日本年金機構(旧社会保険庁)から「厚生年金や国民年金を支給していない」と回答があったと発表した。
神戸市は、年金不正受給の実態を調べている日本年金機構の要請に対し、所在不明高齢者の住所、氏名、生年月日などの個人情報を提供していた。
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100歳以上高齢者の所在不明問題についてのお詫びと今後の対応について <神戸市 市民参画推進局 区政振興課 2010/08/24>を添削
http://www.city.kobe.lg.jp/life/registration/100saikoureisha.html
このたび、100歳以上の高齢者の方々の所在が確認できないという事例が全国で発生し、その中には、死亡届が出されず、住民基本台帳(住民票)には登録されたまま年金の不正受給の疑いがあった事件などもあり、社会的関心が高まっています。
神戸市でも高齢者の調査をしたところ、100名を超える方々の所在が確認できていなかったこと、一部事務処理が漏れていたことなどが判明しました。
神戸市での所在不明者の中には、日本年金機構が支給する厚生年金や国民年金を受給されている方はありませんでしたが、事務処理上、反省すべき点があったこと、多くの所在不明者が確認されたということで、新聞報道などで世間を騒がせてしまいましたことを、市民のみなさまに心よりお詫び申し上げます。
では、なぜこのようなことが起こったのでしょうか。
住民基本台帳への記載については、本人やご家族などからの届出を受け付けたうえで、記載をしています。今回は、戸籍の届出(死亡届)を出されているのに住民票に記載されていなかったことや届出をされないまま転居されていたために、住民票が残ったままとなっていました。
住民基本台帳は、登録している住所に住んでいない場合は、調査をしたうえで、職権で消すことが出来ますが、神戸市では従来から、特に阪神淡路大震災以降は、住民票をおいたまま市外へ避難された方も多かったことから、ご本人等からの届出に頼っていたのは事実です。住民票を職権で消すということは、みなさまの権利を守るということからも慎重になっていました。
また、一方で100歳以上の高齢者の人数を毎年厚生労働省に報告する事務や、88歳・100歳の方に敬老祝い金をお渡しする事務を行う中で、住民票に記載されている住所に住んでおられない可能性がある方がいらっしゃるということは福祉を担当する課が把握をしていたのですが、住民票の事務を担当する課と情報共有ができていませんでした。
このような情報の連携が取れていなかったことで必要な職権消除の事務処理を怠っておりましたことは反省しており、市民のみなさまに事務の怠慢と言われても仕方がありません。
今後このようなことを起さないための取り組みについてご説明します。
今後正確な住民基本台帳事務を行ううえで、抜本的な法整備(関係機関からの情報提供の義務付け、罰則の強化など)の他、市町村間の通知については、情報連絡がきちんと届くような仕組み(通知のオンライン化など)をつくるように他都市と連携したうえで、国などの関係機関に働きかけを行っていきます。
また、神戸市の取り組みとして、医療・介護保険や福祉担当課の情報を活用して住民基本台帳を整備し、住民票と実態が違うという状態をなるべく少なくするような仕組みづくり、またそれにあわせて、高齢者の方々の見守り事業をしっかりと続けていけるよう、神戸市の組織が連携し、取り組んでまいります。
以上、今回の100歳以上の高齢者の所在不明問題に関してのご説明をさせていただきましたが、行政サービスを行ううえでは、住民基本台帳がきちんと整備されていることが必要です。
住民基本台帳(住民票)や戸籍の制度では、記載すべき事柄(死亡、出生、引越しなど)が生じた場合は、本人や世帯主、関係者(親族、後見人等)が、その内容を区役所に届け出なければならないと法律で義務付けています。(※)
届出をしていないと、選挙のお知らせや医療保険、福祉などの行政サービスを受けられないこともあります。
(※届出を怠ると罰則(5万円以下の過料)を科せられることがあります。)
そのためには、市民の皆さまの適切な届出が不可欠であることについてもご理解のほどよろしくお願いいたします。
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所在不明高齢者:「最年長」は江戸時代生まれ 戸籍抹消されず 「120歳」以上が228人 東大阪市 <MSN産経 2010/08/24>を添削
東大阪市は2010/08/24、「120歳」以上の高齢者で東大阪市に本籍のある228人が、戸籍上残ったままになっていたと発表した。最高齢は江戸時代の文久元年(1861年)生まれで、生きていれば149歳。性別は不明。東大阪市は法務局の許可が得られ次第、戸籍削除の業務を開始する。
戸籍は死亡届が出されることによって抹消され、何らかの原因で死亡届が出ずに時間がたった戸籍については、市区町村が法務局に申し立てることで削除できる。
東大阪市市民総務室の中西泰二室長は「平成12年以降、削除業務を怠っていた」と陳謝。江戸時代生まれの戸籍が残っていた理由については「順次やっていたが、残ってしまったのだと思う」と説明した。
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どうせあちこちから同じ事例がボコボコと出てきます。役人は役人の世界のみで生きる。
申請主義なので申請がないから出来ないとよく言うが、単なる不作為の言い訳である。やる気になれば職権調査だって出来る。
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高齢者所在不明:神戸市、年金機構に個人情報提供へ <神戸新聞 2010/08/18>を添削
神戸市に住民登録している100歳以上の高齢者の所在が分からなくなっている問題で、神戸市は、庁内調査で把握した所在不明高齢者の住所、氏名、生年月日などの個人情報を、日本年金機構(旧社会保険庁)に提供することを決めた。
厚生労働省は全国で相次いだ高齢者の所在不明問題を受け、年金の受給状況を確認するため、市区町村に100歳以上の所在不明高齢者の情報提供を求めている。個人情報保護条例を理由に、年金機構への情報提供を拒否した自治体もあるが、神戸市は「情報の提供先が国で、年金の適正支給という公益上の必要性がある」と判断。追跡調査対象の127人から、生存が確認された11人を除いた116人分の情報を(日本年金機構に)提供する。
(後略)
(以下、MSN産経を添削)
一方で、日本年金機構は年金通知などの送り先となる口座や住所などの情報を登録しており、神戸市は死亡確認できた17人を除く99人分の提供を依頼する予定。神戸市は「不正受給を防ぐのが大切だが、所在不明者の足取りを知る手がかりにもなるかもしれない」としている。
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【所在不明高齢者】震災は言い訳…神戸市杜撰 死亡届55年前も 介護保険未利用も抹消へ <MSN産経 2010/08/17>を添削
神戸市で100歳以上の高齢者105人が所在不明になっていた問題で、神戸市は2010/08/16、調査結果を発表した。16人の死亡を確認した一方で、健在と判明した人はいなかった。調査内容をもとに神戸市は同日から今週中にかけ、国内最高齢を超える「125歳」の東灘区の女性や居住実態のない人ら計73人の住民登録を抹消(職権消除)。105人とは別に、介護保険の未利用者など要調査とした22人についても、死者や居住実態のない高齢者を確認、さらに7人を抹消する。
調査結果によると、105人の内訳は、健在0人、死亡を確認16人、登録地に住居がない20人、住居はあるが居住していない37人、戸籍が古く確認できない32人。
生きていれば、国内最高齢(114歳)以上になる18人のうち、灘区の「118歳」の男性の死亡を確認した。その他は、住居がない4人、住居があるが住んでいない5人、確認作業がさらに必要8人。死亡が判明した16人のうち、死亡時期が最も古いのは兵庫区の女性で、1955(昭和30)年に死亡。ほかに昭和40年代の死亡者が8人もおり、神戸市は「届けを受けた担当から戸籍の担当に書類を渡す際、抜け落ちたことなどが考えられる」としている。
発覚当初、神戸市は所在不明の人数が突出して多い理由として震災の影響にも言及したが、死者に限るとコンピューター化以前の杜撰な戸籍処理が原因だった形になる。
最近介護保険を利用していないなど要調査とした別の22人については、半数の11人が健在で、1人が死亡したと確認した。
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市役所の出張所に過ぎないくせに、縦割り行政とはおこがましい。
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大阪の「123歳」女性、30年前に死亡届 <読売新聞 2010/08/12>を添削
100歳以上の高齢者64人の所在不明が明らかになった大阪市は2010/08/12、西淀川区に住民登録していた「123歳」の女性について、30年前に平野区に死亡届が提出されていたことを確認した、と発表した。
大阪市では「127歳」の男性についても44年前に死亡届が出ていたことが判明したばかり。いずれも10年前に居住実態がないことを把握しながら、戸籍チェックなどを怠っていた。その他の63人は死亡届の提出が確認できていない。
大阪市によると、「123歳」の女性は外国人登録者。1977年に登録期限が切れたが更新されず、2000年の介護保険導入時に職員が住所地を訪ねたところ、更地になっていた。今回の調査で、親族が1980/02、平野区に死亡届を出していたこともわかった。
死亡届が出されていながら除籍しなかったことは明らかな行政の怠慢であり、平松邦夫・大阪市長は、「1日あれば出来た作業をしないままでいた。連携が悪く、大都市ならではの甘い感覚があった」と述べた。
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大阪市、100歳以上の64人が不明 「127歳」は死亡と判明 <共同通信 2010/08/12>を添削
全国で100歳以上の高齢者の所在が不明になっている問題で、大阪市は2010/08/12、大阪市内で所在が分からないのは計64人に上ることを明らかにした。
大阪市は同日、不明者数を65人と発表したが、直後に、所在不明者に含めていた住民登録上は日本最高齢だった「127歳」の男性が1966年に死亡していたことを、別の区に提出された死亡届で確認した。
大阪市によると、大阪市内の介護保険給付対象者のうち100歳以上は809人。所在が全く分からなかったり、区役所が居住実態がないことを確認しながら大阪市に報告を怠っていたりしたケースも多かった。64人のうち、日本最高齢の113歳を上回る「114歳」以上は4人。
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100歳以上所在不明190人 確認阻む縦割り行政 <朝日新聞 2010/08/11>を添削
100歳以上の高齢者で所在が分からないことが判明した人の数は2010/08/11現在、全国で190人に達した。各地のケースからは、所在などを記載した住民基本台帳を正確に更新していなかった自治体が少なくない実情が浮かぶ。地域のネットワークからも漏れがちな高齢者。現状を改善する方法はないのか。
◇縦割り行政の弊害
「部署間の連携ができていなかった」105人の所在不明が判明した神戸市は2010/08/10の会見で、問題の背景に縦割り行政の弊害があることを認めた。
住民の不在を確認した場合、自治体の判断で住民基本台帳から氏名を抹消する「職権消除」ができる。神戸市では民生委員らが毎年9月、新たに100歳になった人を戸別訪問し、神戸市からの敬老祝い金を手渡すことで所在を確認。不明者がいれば、各区役所の健康福祉課に報告が上がるシステムがあった。
しかし、職権消除は行われなかった。所在不明者が判明した7区役所では、健康福祉課が所在不明の情報を把握していながら、住民登録を担当する市民課に情報を伝えていないケースが多かった。
さらに、情報は区役所内部だけでなく、神戸市本庁にも伝わっていなかった。神戸市は縦割り行政が原因であることを認めた。
同様の状況は、18人の不明が確認された東大阪市などでもあり、今回の問題が起きる主要な原因の一つとなった。現在調査中の自治体でも同様のケースが出てくる可能性は十分ある。
◇家族聴取にも限界
一方で、家族の協力が得られずに実態が把握できなかったケースもある。東京都内男性最高齢の「111歳」の人とみられる白骨遺体が発見された足立区では、同居する家族が死亡届を出さなかったため、台帳から削除されていなかった。住民基本台帳法は、住民の所在が確認できない場合、家族や親族など限定した関係者への聞き取りができると定めているが、強制的に室内に入る権限はない。この男性の場合、訪問した民生委員や区職員に対し、家族が「会いたくないと言っている」などと説明し、確認作業は民生委員が初めて訪問した1993年以後、進展しないままだった。
確認作業の人手にも限界がある。住民から提出される書類以外の情報の多くは、民生委員から寄せられる。だが、無給のボランティアという事情もあり、現場は人員不足が続く。しかも、民生委員の活動で主に対象としているのは独居老人や生活保護世帯などだ。
民生委員は全国に約23万人いるが、65歳以上の高齢者は約2915万人に達し、生活保護世帯も約135万世帯に上る。ある民生委員は「人手が足らない現状で、100歳を超えるような高齢者でも、同居家族がいれば巡回の優先度は高くない」と話す。
◇個人情報保護の壁
所在確認に有効な手段はないのか。
今回の問題発覚後、東京都杉並区などは、健康保険や介護保険の利用履歴を所在確認に活用した。保険の利用履歴は自治体が管理する個人情報で、所在確認に用いるのは個人情報保護条例の目的外利用にあたるとの解釈もあったが、「緊急に安否を確認する必要性がある」と判断した。
杉並区は、利用の可否の判断を区の個人情報保護審議会に諮るという本来の手順を省略、事後的に審議することにし、基本台帳に氏名がある100歳以上の高齢者315人の保険の利用状況を調べた。その結果、うち2人が2年以内の履歴がないことが判明し、民生委員の訪問で所在を確認した。短期間で一定の成果があったことを受け、担当者は「生命の確認はプライバシーより尊重されるはずで、躊躇する必要はないのでは」と話す。
一方、利用に踏み切らない自治体もある。
横浜市は「重要性を天秤にかける話ではなく、プライバシーは慎重に取り扱うべきだ」とし、介護保険などの情報を利用していない。100歳以上が1090人と多いため、民生委員を通じた確認も行っておらず、満足に対応策が取れていない。他にも同様の自治体はあり、個人情報の壁が立ちはだかっているのが現状だ。
外国籍の不明者の場合は、事情がさらに複雑になる。外国人の住所などは入国時に自治体に届け出る外国人登録原票で管理され、原票が住民票の役割を果たす。原票を閉鎖するには死亡や出国の確認が求められ、所在不明が判明しただけでは閉鎖できない。2人の外国籍住民の所在が分からない東京都荒川区は、不明情報を数年前に把握し、法務省に出国情報を問い合わせていた。だが、出国が確認できないため、原票を閉鎖できていない。
◇省庁、足並みそろわず
政府は2010/08/06、関係5大臣会合を開き、連携して実態把握や問題の洗い出しを急ぐこととした。しかし、省庁の足並みはそろっているとは言い難い。
もともと国内最高齢者や100歳以上の高齢者数の把握は厚生労働省がしてきたが、住民基本台帳は総務省、戸籍は法務省の所管だ。厚労省からは「あらゆる施策の基礎の住民基本台帳が実態と違えば、社会保障番号などにもかかわり大変。行政不信が広がりかねない。(総務省は)危機感をもってほしい」(幹部)との本音も漏れる。
だが、総務省の担当者は「住民登録と実態の食い違いの確認は自治体が行うが、死亡確認の本筋は戸籍」と語る。一方で法務省は「戸籍の修正は最終的なもので、所在不明であっても原則できない」と、今回の件で特に対応は取っておらず、省庁が連携した取り組みは見通せない。
そもそも、100歳以上のような超高齢者については、行政が所在を確認し、必要な支援を提供する責務がある。住民基本台帳のあり方について、新藤宗幸千葉大教授(行政学)は「現代は家族や友人関係が希薄になり、つながりそのものを絶ってしまっている人もいる。高齢者保護の観点からも、住民からの届出に依存した現行システムの見直しを検討してもいいのでは」と話している。
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申請主義、事なかれ主義、縦割り行政、集団的無責任。
朝日新聞の主張する取消し線部ですが、所在確認はともかく、支援提供の責務はないでしょう。
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神戸市兵庫区役所:100歳超は確認できなければ放置 <読売新聞 2010/08/11>を添削
神戸市で100歳以上の高齢者105人の所在が確認できていない問題で、全体の半数以上を占める64人が所在不明となっている兵庫区では、敬老祝い金を贈る時に所在確認をするだけで、確認できなければ、その後はずっと不明者として放置していたことがわかった。
一方、長田区や西区では不明者がゼロで、区によってばらつきが激しいが、所在確認の方法を巡っては、神戸市で統一のルールはなく、各区が独自に実施している。
神戸市は1995年までは77歳以上、1996~2003年は77、88、99歳と100歳以上、2004年からは88歳と100歳の人に敬老祝い金を支給。民生委員が手渡しているが、所在が確認できない人には贈っていない。
兵庫区健康福祉課によると、祝い金は、住民基本台帳で支給対象者を抽出、民生委員が直接出向いて手渡ししている。だが、その時点で確認できない人については、区職員らは継続調査を行わず、課内で「不明者」として引き継いできた。
兵庫区健康福祉課「私たちの職務は高齢者の支援で、行方調査は課の仕事ではない」。
一方、長田区は所在不明だった場合、再度、区役所職員が訪問して確認していた。
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高齢者所在、保険利用によるシステム導入へ 神戸市 <神戸新聞 2010/08/11>を添削
神戸市に住民登録している100歳以上の高齢者105人の所在が不明となっている問題で、神戸市は2010/08/10、高齢者の所在を定期的に把握するシステムを導入する方針を明らかにした。一定期間、介護保険や後期高齢者医療保険の利用がなかったり、区役所で所在不明を確認したりした市民を一元的に把握する。現地調査し、所在が確認できなければ、住民基本台帳から抹消する。
神戸市によると、今回所在が分からなくなっている105人は、民生委員らが神戸市の敬老祝い金を渡す際などに所在不明を確認。各区役所は毎年、100歳以上の人数を神戸市に報告するが、その際、居住実態のないケースは各区の判断で省いていた。だが、住民基本台帳の担当課は、各区が所在不明を把握していることを知らなかった。
神戸市が想定しているシステムでは、介護保険や後期高齢者医療保険を1年以上利用していない高齢者を年1回抽出。まずは100歳以上を対象とし、今後、年齢の引下げも検討する。個人情報の取扱いなどを調整の上で導入する。
一方、神戸市は、所在が分からない105人に加え、今年に入って介護保険を利用せず、2008/04以降、後期高齢者医療保険も使っていない100歳以上22人も含めた計127人の現地調査を実施。男性79人、女性48人で、生存が確認できれば現在の日本最高齢(113歳)を上回る「114歳」以上が18人に上る。
区別では、東灘区16人、灘区8人、中央区12人、兵庫区68人、北区6人、長田区3人、須磨区5人、垂水区9人、西区0人。兵庫区が突出しているが、原因は分からない。北区では、保険利用のない22人のうち100歳の女性1人の所在が確認できた。
神戸市は「ここまで所在不明の高齢者が多いとは思わなかった。阪神・淡路大震災で転出が多かったことも要因の一つかもしれない。早急にシステムを確立したい」としている。
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神戸市「国内最高齢者以上」21人…不明100歳以上は9区中7区に <読売関西 2010/08/11>を添削
神戸市で100歳以上の高齢者105人の所在が未確認になっている問題で、存命していれば国内最高齢の113歳以上となる高齢者が、神戸市東灘区の「125歳」の女性を含めて計21人に上ることがわかった。現在所在確認済みの各区の最高齢者の年齢を神戸市内全9区のうち7区で上回ることになり、神戸市や各区の杜撰な情報管理が不在高齢者の数を増やしていた実態が浮き彫りになった。
神戸市によると、105人の内訳は、兵庫区64人、東灘区12人、中央区11人など。外国籍も3人いた。「120歳」以上は東灘区の「125歳」女性の他、120~123歳の計3人がいた。
神戸市高齢福祉課によると、神戸市高齢福祉課が厚生労働省へ報告するために毎年行う「100歳以上高齢者調査」では、各区に対し、所在確認できた高齢者数だけを報告するよう要請。各区は確認できない人については神戸市本庁に報告していなかった。
29年前から住所地が公園になっていた東灘区の「125歳」の女性は、少なくとも十数年前から、所在不明として区で引き継がれてきた。東灘区役所職員の一人は、「台帳から抹消後、生存が確認されたら大問題になるので、誰も判断を下さず、数字だけの年齢を重ねることになった」と実情を明かす。
住民基本台帳法によると、台帳から登録を抹消する手続きは各区長判断で行うことが可能で、東灘区は近く「125歳」の女性の登録を抹消する方針。
神戸市高齢福祉課は「厚労省に報告するのは人数だけで、区が調べた数しか見ておらず、現場の実務を理解していなかった。今後、実態に即した仕組みになるよう考えたい」としている。
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所在不明高齢者、神戸市で105人 「125歳」も <神戸新聞 2010/08/10>を添削
全国で所在不明の高齢者が相次いでいる問題で、神戸市は2010/08/10、住民登録している100歳以上のうち、105人の所在が確認できていない、と発表した。生存していれば国内最高齢となる「125歳」の女性も含まれていた。100歳以上の所在不明数は、現段階では全国の自治体で最多となる。
神戸市によると、2010/07末現在の住民基本台帳上、100歳以上の市民は847人。神戸市は高齢者に敬老祝い金を渡しているが、過去に民生委員らが自宅を訪問し、祝い金を届けるなどした際、居住実態がないままのケースがあり、このうち生存していれば100歳以上になっている高齢者が105人いる。「125歳」の女性は、住民基本台帳では神戸市東灘区在住とされ、単身世帯。しかし、女性の住所地は1981年から公園となっている。
神戸市は毎年、100歳以上の高齢者数を厚生労働省に報告。各区役所が人数を把握するが、「125歳」の女性も含め、居住実態のないケースは各区の判断で省いて報告している。
一方、今年、介護保険を利用せず、2008/04以降、後期高齢者医療保険も使っていなかった100歳以上も神戸市内で22人いた。神戸市は2010/08/10から、この22人も含め、所在が分からなくなっている100歳以上の家庭訪問を始める。神戸市は福祉部門と住民基本台帳の部署が連携できていなかったとし、「調査の結果によっては、住民基本台帳から抹消する手続きを進めていくことになる」としている。
不明高齢者:88歳以上も調査へ 神戸市 <神戸新聞 2010/09/13>を添削
戸籍や住民基本台帳上で生存する高齢者の所在不明問題を受け、神戸市は2010/09/13、安否確認の対象をこれまでの100歳以上から88歳以上に広げると発表した。
神戸市によると、対象者は約2万2千人。このうち2008年度以降、後期高齢者医療制度を利用していない約600人について、介護保険の利用実態や88歳で本人に届ける敬老祝い金の支給状況などを照合し、存在が確認できなければ自宅を訪問する。
神戸市はこれまでに100歳以上の不明者127人全員を調査し、死亡していたり、登録地に居住実態がなかったりした116人について登録を抹消した。一方、2002年に94歳で亡くなった女性の長男(73)が年金を8年半にわたって不正受給し、被害が約1300万円に上ることが明らかになっている。
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100歳以上で戸籍上生存 神戸市には5592人 <神戸新聞 2010/09/11>を添削
全国で高齢者の所在不明が相次いでいる問題で、神戸市は2010/09/10、戸籍上は生存しているのに現住所が分からない100歳以上の高齢者が5592人(2010/07/31現在)いる、と発表した。うち120歳以上は2364人。最高齢は150歳で2人いた。
神戸市によると、戦災の混乱で死亡届が出されなかったり、身元不明の死者のため本籍地に死亡情報が届かなかったりしたケースが大半とみられる。区別では、兵庫区が半数近くを占める2601人、中央区が1760人で続いた。
150歳の2人は、1859(安政6)年12月生まれの西区の男性と、1860年5月に生まれた垂水区の女性。桜田門外の変は、女性が誕生する2カ月前に起きた。
法務省は、120歳以上については生死や所在を調べなくても戸籍を抹消できるとしており、神戸市は順次、手続きを進める。
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# 上記理由であれば、戦災や震災の被害が甚大であったところの方が多いはず。そうでないのだから、理由は行政の怠慢にある。
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確認手段限界? 年金支給のからくり <MSN産経 2010/08/28>を添削
死亡者や行方不明の可能性がある人23人に年金が支給されていたことが判明した今回のサンプル調査。事態を重く見た長妻昭厚生労働相は2010年度中にも再発防止策を講じる意向を示した。しかし、なぜ死者や所在不明者に年金が支払われ続けるのだろうか。
厚生労働省によると、年金受給者が死亡した場合は、役所と日本年金機構の両方に死亡届を出すことになっている。ただ、機構は住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)と照合しているため、役所に死亡届が出されれば、機構に届けが出ていなくても支給は自動的に止められる。
しかし、住基ネットとの照合を始めたのは2006年。それ以前に死亡したケースでは、照合ができないため「悪意のある第三者が『現況届』を出せば年金を受け取ることは可能」(厚生労働省)だ。今回の死亡例も、1999/12に死亡していたが、現況届は毎年出されていた。
施設入居者など、住民票と実際の居住地が異なる受給者の場合、現状では生存確認の手段が現況届のみのため、本当に生存しているのか否かの判断はさらに難しくなる。厚生労働省は2011/02以降、75歳以上の高齢者で、1年間で一度も医療機関の受診がなく、所在が確認できなかった場合、給付を一時停止する。
ある自治体の担当者は「年金の不正受給は以前から指摘されていた。暴力団やヤミ金業者が関与しているという話もある。今回の調査結果は氷山の一角で、まともに調べたらかなりの数が出てくる」としたうえで、「国はパンドラの箱を開けてしまった」と指摘した。
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「120歳」以上、大阪市5125人 戸籍上生存、各地で <読売関西 2010/08/26>を添削
高齢者の所在不明問題を巡り、全国の自治体で、戸籍上、江戸時代に生まれた「超高齢者」が生存したままになっていることが相次いで判明した。三重県志摩市では2010/08/25、弘化4年(1847年)生まれの「163歳」の男性がいたと発表。大阪市も2010/08/25、安政4年(1857年)生まれの「152歳」の男性を筆頭に、「120歳」以上が5125人、戸籍に残っていることを明らかにした。
志摩市では、「163歳」の男性を含め、100歳以上の高齢者が124人いた。松阪市でも、文久2年(1862年)生まれの「147歳」の男性を最高齢に、「120歳」以上の高齢者が98人いた。いずれも住民登録がなく、住所の履歴を示す書類もない。
大阪市の場合、戸籍上、生存していたのは「120歳代」3953人、「130歳代」1093人、「140歳代」77人、「150歳代」2人。大阪市は、生存しているかどうかを確認した後、法務局の許可を得た上で戸籍から抹消する方針。
通常は死亡届が出されて戸籍を抹消されるが、何らかの原因で手続きがされなかったとみられる。大阪市の担当者は「法律上、抹消義務があるわけでなく、区役所の裁量に任せていた」と説明、「第2次世界大戦や戦後の混乱の影響で、届出がなかったケースがあるかもしれない」としている。
また、柏原市でも2010/08/25、戸籍上の江戸時代生まれが8人いることが判明。最高齢は、万延元年(1860年)生まれの「150歳」の女性。
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高齢者所在不明:神戸市、116人の住民登録抹消へ <神戸新聞 2010/08/25>を添削
神戸市に住民登録している100歳以上の高齢者が所在不明になっている問題で、神戸市は2010/08/25、継続調査していた36人についても居住の実態がないことを確認し、住民登録を抹消すると発表した。神戸市が調査していた127人のうち、健在が確認された11人を除く116人全ての登録を抹消することになった。
神戸市は、敬老祝い金を渡す際に所在不明が確認されていた105人に加え、2008/04以降に後期高齢者医療保険などを使っていない22人を含めた計127人を調査。死亡届が出ていた17人と、登録地に住んでいなかった63人の住民登録を抹消した。
存命者を除く残る36人については、住民登録の住所に複数の住居があるなど確認に時間がかかったが、近隣への聞き取りをした結果、居住実態はないと判断した。
【年金の不正受給なし 日本年金機構】
神戸市は2010/08/25、100歳以上の所在不明高齢者116人について、日本年金機構(旧社会保険庁)から「厚生年金や国民年金を支給していない」と回答があったと発表した。
神戸市は、年金不正受給の実態を調べている日本年金機構の要請に対し、所在不明高齢者の住所、氏名、生年月日などの個人情報を提供していた。
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100歳以上高齢者の所在不明問題についてのお詫びと今後の対応について <神戸市 市民参画推進局 区政振興課 2010/08/24>を添削
http://www.city.kobe.lg.jp/life/registration/100saikoureisha.html
このたび、100歳以上の高齢者の方々の所在が確認できないという事例が全国で発生し、その中には、死亡届が出されず、住民基本台帳(住民票)には登録されたまま年金の不正受給の疑いがあった事件などもあり、社会的関心が高まっています。
神戸市でも高齢者の調査をしたところ、100名を超える方々の所在が確認できていなかったこと、一部事務処理が漏れていたことなどが判明しました。
神戸市での所在不明者の中には、日本年金機構が支給する厚生年金や国民年金を受給されている方はありませんでしたが、事務処理上、反省すべき点があったこと、多くの所在不明者が確認されたということで、新聞報道などで世間を騒がせてしまいましたことを、市民のみなさまに心よりお詫び申し上げます。
では、なぜこのようなことが起こったのでしょうか。
住民基本台帳への記載については、本人やご家族などからの届出を受け付けたうえで、記載をしています。今回は、戸籍の届出(死亡届)を出されているのに住民票に記載されていなかったことや届出をされないまま転居されていたために、住民票が残ったままとなっていました。
住民基本台帳は、登録している住所に住んでいない場合は、調査をしたうえで、職権で消すことが出来ますが、神戸市では従来から、特に阪神淡路大震災以降は、住民票をおいたまま市外へ避難された方も多かったことから、ご本人等からの届出に頼っていたのは事実です。住民票を職権で消すということは、みなさまの権利を守るということからも慎重になっていました。
また、一方で100歳以上の高齢者の人数を毎年厚生労働省に報告する事務や、88歳・100歳の方に敬老祝い金をお渡しする事務を行う中で、住民票に記載されている住所に住んでおられない可能性がある方がいらっしゃるということは福祉を担当する課が把握をしていたのですが、住民票の事務を担当する課と情報共有ができていませんでした。
このような情報の連携が取れていなかったことで必要な職権消除の事務処理を怠っておりましたことは反省しており、市民のみなさまに事務の怠慢と言われても仕方がありません。
今後このようなことを起さないための取り組みについてご説明します。
今後正確な住民基本台帳事務を行ううえで、抜本的な法整備(関係機関からの情報提供の義務付け、罰則の強化など)の他、市町村間の通知については、情報連絡がきちんと届くような仕組み(通知のオンライン化など)をつくるように他都市と連携したうえで、国などの関係機関に働きかけを行っていきます。
また、神戸市の取り組みとして、医療・介護保険や福祉担当課の情報を活用して住民基本台帳を整備し、住民票と実態が違うという状態をなるべく少なくするような仕組みづくり、またそれにあわせて、高齢者の方々の見守り事業をしっかりと続けていけるよう、神戸市の組織が連携し、取り組んでまいります。
以上、今回の100歳以上の高齢者の所在不明問題に関してのご説明をさせていただきましたが、行政サービスを行ううえでは、住民基本台帳がきちんと整備されていることが必要です。
住民基本台帳(住民票)や戸籍の制度では、記載すべき事柄(死亡、出生、引越しなど)が生じた場合は、本人や世帯主、関係者(親族、後見人等)が、その内容を区役所に届け出なければならないと法律で義務付けています。(※)
届出をしていないと、選挙のお知らせや医療保険、福祉などの行政サービスを受けられないこともあります。
(※届出を怠ると罰則(5万円以下の過料)を科せられることがあります。)
そのためには、市民の皆さまの適切な届出が不可欠であることについてもご理解のほどよろしくお願いいたします。
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所在不明高齢者:「最年長」は江戸時代生まれ 戸籍抹消されず 「120歳」以上が228人 東大阪市 <MSN産経 2010/08/24>を添削
東大阪市は2010/08/24、「120歳」以上の高齢者で東大阪市に本籍のある228人が、戸籍上残ったままになっていたと発表した。最高齢は江戸時代の文久元年(1861年)生まれで、生きていれば149歳。性別は不明。東大阪市は法務局の許可が得られ次第、戸籍削除の業務を開始する。
戸籍は死亡届が出されることによって抹消され、何らかの原因で死亡届が出ずに時間がたった戸籍については、市区町村が法務局に申し立てることで削除できる。
東大阪市市民総務室の中西泰二室長は「平成12年以降、削除業務を怠っていた」と陳謝。江戸時代生まれの戸籍が残っていた理由については「順次やっていたが、残ってしまったのだと思う」と説明した。
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どうせあちこちから同じ事例がボコボコと出てきます。役人は役人の世界のみで生きる。
申請主義なので申請がないから出来ないとよく言うが、単なる不作為の言い訳である。やる気になれば職権調査だって出来る。
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高齢者所在不明:神戸市、年金機構に個人情報提供へ <神戸新聞 2010/08/18>を添削
神戸市に住民登録している100歳以上の高齢者の所在が分からなくなっている問題で、神戸市は、庁内調査で把握した所在不明高齢者の住所、氏名、生年月日などの個人情報を、日本年金機構(旧社会保険庁)に提供することを決めた。
厚生労働省は全国で相次いだ高齢者の所在不明問題を受け、年金の受給状況を確認するため、市区町村に100歳以上の所在不明高齢者の情報提供を求めている。個人情報保護条例を理由に、年金機構への情報提供を拒否した自治体もあるが、神戸市は「情報の提供先が国で、年金の適正支給という公益上の必要性がある」と判断。追跡調査対象の127人から、生存が確認された11人を除いた116人分の情報を(日本年金機構に)提供する。
(後略)
(以下、MSN産経を添削)
一方で、日本年金機構は年金通知などの送り先となる口座や住所などの情報を登録しており、神戸市は死亡確認できた17人を除く99人分の提供を依頼する予定。神戸市は「不正受給を防ぐのが大切だが、所在不明者の足取りを知る手がかりにもなるかもしれない」としている。
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【所在不明高齢者】震災は言い訳…神戸市杜撰 死亡届55年前も 介護保険未利用も抹消へ <MSN産経 2010/08/17>を添削
神戸市で100歳以上の高齢者105人が所在不明になっていた問題で、神戸市は2010/08/16、調査結果を発表した。16人の死亡を確認した一方で、健在と判明した人はいなかった。調査内容をもとに神戸市は同日から今週中にかけ、国内最高齢を超える「125歳」の東灘区の女性や居住実態のない人ら計73人の住民登録を抹消(職権消除)。105人とは別に、介護保険の未利用者など要調査とした22人についても、死者や居住実態のない高齢者を確認、さらに7人を抹消する。
調査結果によると、105人の内訳は、健在0人、死亡を確認16人、登録地に住居がない20人、住居はあるが居住していない37人、戸籍が古く確認できない32人。
生きていれば、国内最高齢(114歳)以上になる18人のうち、灘区の「118歳」の男性の死亡を確認した。その他は、住居がない4人、住居があるが住んでいない5人、確認作業がさらに必要8人。死亡が判明した16人のうち、死亡時期が最も古いのは兵庫区の女性で、1955(昭和30)年に死亡。ほかに昭和40年代の死亡者が8人もおり、神戸市は「届けを受けた担当から戸籍の担当に書類を渡す際、抜け落ちたことなどが考えられる」としている。
発覚当初、神戸市は所在不明の人数が突出して多い理由として震災の影響にも言及したが、死者に限るとコンピューター化以前の杜撰な戸籍処理が原因だった形になる。
最近介護保険を利用していないなど要調査とした別の22人については、半数の11人が健在で、1人が死亡したと確認した。
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市役所の出張所に過ぎないくせに、縦割り行政とはおこがましい。
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大阪の「123歳」女性、30年前に死亡届 <読売新聞 2010/08/12>を添削
100歳以上の高齢者64人の所在不明が明らかになった大阪市は2010/08/12、西淀川区に住民登録していた「123歳」の女性について、30年前に平野区に死亡届が提出されていたことを確認した、と発表した。
大阪市では「127歳」の男性についても44年前に死亡届が出ていたことが判明したばかり。いずれも10年前に居住実態がないことを把握しながら、戸籍チェックなどを怠っていた。その他の63人は死亡届の提出が確認できていない。
大阪市によると、「123歳」の女性は外国人登録者。1977年に登録期限が切れたが更新されず、2000年の介護保険導入時に職員が住所地を訪ねたところ、更地になっていた。今回の調査で、親族が1980/02、平野区に死亡届を出していたこともわかった。
死亡届が出されていながら除籍しなかったことは明らかな行政の怠慢であり、平松邦夫・大阪市長は、「1日あれば出来た作業をしないままでいた。連携が悪く、大都市ならではの甘い感覚があった」と述べた。
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大阪市、100歳以上の64人が不明 「127歳」は死亡と判明 <共同通信 2010/08/12>を添削
全国で100歳以上の高齢者の所在が不明になっている問題で、大阪市は2010/08/12、大阪市内で所在が分からないのは計64人に上ることを明らかにした。
大阪市は同日、不明者数を65人と発表したが、直後に、所在不明者に含めていた住民登録上は日本最高齢だった「127歳」の男性が1966年に死亡していたことを、別の区に提出された死亡届で確認した。
大阪市によると、大阪市内の介護保険給付対象者のうち100歳以上は809人。所在が全く分からなかったり、区役所が居住実態がないことを確認しながら大阪市に報告を怠っていたりしたケースも多かった。64人のうち、日本最高齢の113歳を上回る「114歳」以上は4人。
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100歳以上所在不明190人 確認阻む縦割り行政 <朝日新聞 2010/08/11>を添削
100歳以上の高齢者で所在が分からないことが判明した人の数は2010/08/11現在、全国で190人に達した。各地のケースからは、所在などを記載した住民基本台帳を正確に更新していなかった自治体が少なくない実情が浮かぶ。地域のネットワークからも漏れがちな高齢者。現状を改善する方法はないのか。
◇縦割り行政の弊害
「部署間の連携ができていなかった」105人の所在不明が判明した神戸市は2010/08/10の会見で、問題の背景に縦割り行政の弊害があることを認めた。
住民の不在を確認した場合、自治体の判断で住民基本台帳から氏名を抹消する「職権消除」ができる。神戸市では民生委員らが毎年9月、新たに100歳になった人を戸別訪問し、神戸市からの敬老祝い金を手渡すことで所在を確認。不明者がいれば、各区役所の健康福祉課に報告が上がるシステムがあった。
しかし、職権消除は行われなかった。所在不明者が判明した7区役所では、健康福祉課が所在不明の情報を把握していながら、住民登録を担当する市民課に情報を伝えていないケースが多かった。
さらに、情報は区役所内部だけでなく、神戸市本庁にも伝わっていなかった。神戸市は縦割り行政が原因であることを認めた。
同様の状況は、18人の不明が確認された東大阪市などでもあり、今回の問題が起きる主要な原因の一つとなった。現在調査中の自治体でも同様のケースが出てくる可能性は十分ある。
◇家族聴取にも限界
一方で、家族の協力が得られずに実態が把握できなかったケースもある。東京都内男性最高齢の「111歳」の人とみられる白骨遺体が発見された足立区では、同居する家族が死亡届を出さなかったため、台帳から削除されていなかった。住民基本台帳法は、住民の所在が確認できない場合、家族や親族など限定した関係者への聞き取りができると定めているが、強制的に室内に入る権限はない。この男性の場合、訪問した民生委員や区職員に対し、家族が「会いたくないと言っている」などと説明し、確認作業は民生委員が初めて訪問した1993年以後、進展しないままだった。
確認作業の人手にも限界がある。住民から提出される書類以外の情報の多くは、民生委員から寄せられる。だが、無給のボランティアという事情もあり、現場は人員不足が続く。しかも、民生委員の活動で主に対象としているのは独居老人や生活保護世帯などだ。
民生委員は全国に約23万人いるが、65歳以上の高齢者は約2915万人に達し、生活保護世帯も約135万世帯に上る。ある民生委員は「人手が足らない現状で、100歳を超えるような高齢者でも、同居家族がいれば巡回の優先度は高くない」と話す。
◇個人情報保護の壁
所在確認に有効な手段はないのか。
今回の問題発覚後、東京都杉並区などは、健康保険や介護保険の利用履歴を所在確認に活用した。保険の利用履歴は自治体が管理する個人情報で、所在確認に用いるのは個人情報保護条例の目的外利用にあたるとの解釈もあったが、「緊急に安否を確認する必要性がある」と判断した。
杉並区は、利用の可否の判断を区の個人情報保護審議会に諮るという本来の手順を省略、事後的に審議することにし、基本台帳に氏名がある100歳以上の高齢者315人の保険の利用状況を調べた。その結果、うち2人が2年以内の履歴がないことが判明し、民生委員の訪問で所在を確認した。短期間で一定の成果があったことを受け、担当者は「生命の確認はプライバシーより尊重されるはずで、躊躇する必要はないのでは」と話す。
一方、利用に踏み切らない自治体もある。
横浜市は「重要性を天秤にかける話ではなく、プライバシーは慎重に取り扱うべきだ」とし、介護保険などの情報を利用していない。100歳以上が1090人と多いため、民生委員を通じた確認も行っておらず、満足に対応策が取れていない。他にも同様の自治体はあり、個人情報の壁が立ちはだかっているのが現状だ。
外国籍の不明者の場合は、事情がさらに複雑になる。外国人の住所などは入国時に自治体に届け出る外国人登録原票で管理され、原票が住民票の役割を果たす。原票を閉鎖するには死亡や出国の確認が求められ、所在不明が判明しただけでは閉鎖できない。2人の外国籍住民の所在が分からない東京都荒川区は、不明情報を数年前に把握し、法務省に出国情報を問い合わせていた。だが、出国が確認できないため、原票を閉鎖できていない。
◇省庁、足並みそろわず
政府は2010/08/06、関係5大臣会合を開き、連携して実態把握や問題の洗い出しを急ぐこととした。しかし、省庁の足並みはそろっているとは言い難い。
もともと国内最高齢者や100歳以上の高齢者数の把握は厚生労働省がしてきたが、住民基本台帳は総務省、戸籍は法務省の所管だ。厚労省からは「あらゆる施策の基礎の住民基本台帳が実態と違えば、社会保障番号などにもかかわり大変。行政不信が広がりかねない。(総務省は)危機感をもってほしい」(幹部)との本音も漏れる。
だが、総務省の担当者は「住民登録と実態の食い違いの確認は自治体が行うが、死亡確認の本筋は戸籍」と語る。一方で法務省は「戸籍の修正は最終的なもので、所在不明であっても原則できない」と、今回の件で特に対応は取っておらず、省庁が連携した取り組みは見通せない。
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申請主義、事なかれ主義、縦割り行政、集団的無責任。
朝日新聞の主張する取消し線部ですが、所在確認はともかく、支援提供の責務はないでしょう。
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神戸市兵庫区役所:100歳超は確認できなければ放置 <読売新聞 2010/08/11>を添削
神戸市で100歳以上の高齢者105人の所在が確認できていない問題で、全体の半数以上を占める64人が所在不明となっている兵庫区では、敬老祝い金を贈る時に所在確認をするだけで、確認できなければ、その後はずっと不明者として放置していたことがわかった。
一方、長田区や西区では不明者がゼロで、区によってばらつきが激しいが、所在確認の方法を巡っては、神戸市で統一のルールはなく、各区が独自に実施している。
神戸市は1995年までは77歳以上、1996~2003年は77、88、99歳と100歳以上、2004年からは88歳と100歳の人に敬老祝い金を支給。民生委員が手渡しているが、所在が確認できない人には贈っていない。
兵庫区健康福祉課によると、祝い金は、住民基本台帳で支給対象者を抽出、民生委員が直接出向いて手渡ししている。だが、その時点で確認できない人については、区職員らは継続調査を行わず、課内で「不明者」として引き継いできた。
兵庫区健康福祉課「私たちの職務は高齢者の支援で、行方調査は課の仕事ではない」。
一方、長田区は所在不明だった場合、再度、区役所職員が訪問して確認していた。
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高齢者所在、保険利用によるシステム導入へ 神戸市 <神戸新聞 2010/08/11>を添削
神戸市に住民登録している100歳以上の高齢者105人の所在が不明となっている問題で、神戸市は2010/08/10、高齢者の所在を定期的に把握するシステムを導入する方針を明らかにした。一定期間、介護保険や後期高齢者医療保険の利用がなかったり、区役所で所在不明を確認したりした市民を一元的に把握する。現地調査し、所在が確認できなければ、住民基本台帳から抹消する。
神戸市によると、今回所在が分からなくなっている105人は、民生委員らが神戸市の敬老祝い金を渡す際などに所在不明を確認。各区役所は毎年、100歳以上の人数を神戸市に報告するが、その際、居住実態のないケースは各区の判断で省いていた。だが、住民基本台帳の担当課は、各区が所在不明を把握していることを知らなかった。
神戸市が想定しているシステムでは、介護保険や後期高齢者医療保険を1年以上利用していない高齢者を年1回抽出。まずは100歳以上を対象とし、今後、年齢の引下げも検討する。個人情報の取扱いなどを調整の上で導入する。
一方、神戸市は、所在が分からない105人に加え、今年に入って介護保険を利用せず、2008/04以降、後期高齢者医療保険も使っていない100歳以上22人も含めた計127人の現地調査を実施。男性79人、女性48人で、生存が確認できれば現在の日本最高齢(113歳)を上回る「114歳」以上が18人に上る。
区別では、東灘区16人、灘区8人、中央区12人、兵庫区68人、北区6人、長田区3人、須磨区5人、垂水区9人、西区0人。兵庫区が突出しているが、原因は分からない。北区では、保険利用のない22人のうち100歳の女性1人の所在が確認できた。
神戸市は「ここまで所在不明の高齢者が多いとは思わなかった。阪神・淡路大震災で転出が多かったことも要因の一つかもしれない。早急にシステムを確立したい」としている。
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神戸市「国内最高齢者以上」21人…不明100歳以上は9区中7区に <読売関西 2010/08/11>を添削
神戸市で100歳以上の高齢者105人の所在が未確認になっている問題で、存命していれば国内最高齢の113歳以上となる高齢者が、神戸市東灘区の「125歳」の女性を含めて計21人に上ることがわかった。現在所在確認済みの各区の最高齢者の年齢を神戸市内全9区のうち7区で上回ることになり、神戸市や各区の杜撰な情報管理が不在高齢者の数を増やしていた実態が浮き彫りになった。
神戸市によると、105人の内訳は、兵庫区64人、東灘区12人、中央区11人など。外国籍も3人いた。「120歳」以上は東灘区の「125歳」女性の他、120~123歳の計3人がいた。
神戸市高齢福祉課によると、神戸市高齢福祉課が厚生労働省へ報告するために毎年行う「100歳以上高齢者調査」では、各区に対し、所在確認できた高齢者数だけを報告するよう要請。各区は確認できない人については神戸市本庁に報告していなかった。
29年前から住所地が公園になっていた東灘区の「125歳」の女性は、少なくとも十数年前から、所在不明として区で引き継がれてきた。東灘区役所職員の一人は、「台帳から抹消後、生存が確認されたら大問題になるので、誰も判断を下さず、数字だけの年齢を重ねることになった」と実情を明かす。
住民基本台帳法によると、台帳から登録を抹消する手続きは各区長判断で行うことが可能で、東灘区は近く「125歳」の女性の登録を抹消する方針。
神戸市高齢福祉課は「厚労省に報告するのは人数だけで、区が調べた数しか見ておらず、現場の実務を理解していなかった。今後、実態に即した仕組みになるよう考えたい」としている。
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所在不明高齢者、神戸市で105人 「125歳」も <神戸新聞 2010/08/10>を添削
全国で所在不明の高齢者が相次いでいる問題で、神戸市は2010/08/10、住民登録している100歳以上のうち、105人の所在が確認できていない、と発表した。生存していれば国内最高齢となる「125歳」の女性も含まれていた。100歳以上の所在不明数は、現段階では全国の自治体で最多となる。
神戸市によると、2010/07末現在の住民基本台帳上、100歳以上の市民は847人。神戸市は高齢者に敬老祝い金を渡しているが、過去に民生委員らが自宅を訪問し、祝い金を届けるなどした際、居住実態がないままのケースがあり、このうち生存していれば100歳以上になっている高齢者が105人いる。「125歳」の女性は、住民基本台帳では神戸市東灘区在住とされ、単身世帯。しかし、女性の住所地は1981年から公園となっている。
神戸市は毎年、100歳以上の高齢者数を厚生労働省に報告。各区役所が人数を把握するが、「125歳」の女性も含め、居住実態のないケースは各区の判断で省いて報告している。
一方、今年、介護保険を利用せず、2008/04以降、後期高齢者医療保険も使っていなかった100歳以上も神戸市内で22人いた。神戸市は2010/08/10から、この22人も含め、所在が分からなくなっている100歳以上の家庭訪問を始める。神戸市は福祉部門と住民基本台帳の部署が連携できていなかったとし、「調査の結果によっては、住民基本台帳から抹消する手続きを進めていくことになる」としている。
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