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神戸に関連する/しない新聞記事をスクラップ。神戸の鉄ちゃんのブログは分離しました。人名は全て敬称略が原則。

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季節性インフルどこへ? 新型出現の影響か <神戸新聞 2010/01/12>を添削

 新型インフルエンザの大流行が続く中で、例年流行していたAソ連型、A香港型の季節性インフルエンザウイルスがほとんど検出されていない。
 新たなインフルエンザのパンデミック(世界的流行)が起きると、それまで流行していたA型ウイルスが新しいウイルスに置き換わる現象が過去にも起きているが、従来の季節性インフルエンザはもう流行しないのだろうか? 今後の状況次第では、来シーズンのワクチン製造にも影響が出てくる。

 ヒトで流行するインフルエンザウイルスは、構造の違うA型とB型に分けられる。A型では、昨シーズンまでAソ連型とA香港型の2種類が毎年流行していた。そこに、同じA型の新型インフルエンザが発生した。
 毎年、インフルエンザが流行期に入る12月。2008年にはAソ連型、A香港型を合わせて1カ月で919件、2007年は1026件、流行開始が遅かった2006年でも27件のウイルス検出があった。ところが今シーズン、2009/12のウイルス検出はAソ連型、A香港型ともにゼロ。2009/10終わりごろに1件報告されて以降、現在まで出ていない。国立感染症研究所感染症情報センターの谷口清州室長は「世界的にも日本と同じような状況だ」と指摘する。

 新たなウイルスの出現により、それまでのウイルスが淘汰されてしまうことは過去に何度も繰り返されてきた。1918年のスペイン風邪以降、長年流行を続けていたウイルスは、1957年のアジア風邪流行で新しいウイルスに置き換わった。だが、このウイルスも1968年の香港風邪以降はA香港型に置き換わり、1977年以降はAソ連型が加わった。なぜ淘汰されるのか、そのメカニズムは分かっていない。

 東北大の押谷仁教授は「今後どういう展開になるのかは分からない。従来の季節性インフルエンザが淘汰されたと言うのはまだ早いだろう。今はインフルエンザが出始める時期。新型の患者が1千万人以上出ている中で、少数の季節性の患者を見つけるのが難しいということも考えられる」と慎重な見方だ。

 季節性の動向は来シーズンのワクチン製造に影響する。通常、次のシーズンのワクチン製造に当たっては、前シーズンの国内外の流行状況などを踏まえて流行りそうなウイルスを予測。実際の製造に用いるウイルスの種類を決定し、春から製造を始める。現在の季節性インフルエンザワクチンには、Aソ連型、A香港型、B型の3種類の抗原が入っているが、新型が席巻している現状をどう分析し、どの抗原を入れるのか。
 谷口室長は「そろそろ決定しなければならない時期が来るが、その時点のデータで判断するしかないだろう」と話している。
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